真一は
『思い出?』
『思い出ってこのARの思い出って事なのか? それとも違う意味があるのか?』
と思いながらその文字をクリックしてみた。
すると突然画面に
『私が必要ですか?』
『貴方は私が目覚めても後悔しませんか?』
と表示された。
真一は
『なんだこれ?』
『新手のウィルスか?』
『って廃棄さているARにウィルスって事も無いし、
わざわざデーターが無い様に偽装してまで
ウィルスを忍ばせる必要は無いし何よりあの会社がウィルスを作る訳無いよな』
と思い『はい』をクリックした。
すると画面に『復旧作業に移行します』と文字が現れ突然画面が真っ暗になり
接続解除のランプが点灯した。
それから1時間くらい何も起きなかった・・・・。
『まさか、壊れたのか? それともあの選択肢、実は自爆ボタンだったのか?』
と諦めムードを出していると何やら音が聞こえたのでARの方を見てみたが何も変わっていない。
PCを見ても依然と画面は真っ黒のままで、接続解除のランプは点灯しっぱなしだった。
気のせいかと思った瞬間
『復旧作業完了』
『メモリーチェック開始します。15...30.....60......80...100。完了。』
『メモリー異常ありません。』
『駆動系チェック開始します。15...30.....60......80...100。完了。』
『各駆動系正常に作動しています。』
『各センサー誤差修正完了』
『オールグリーン』
SF映画に出てきそうな感じで次々と音声で起動チェックが始まった。
真一は目が点になった。
それもそのはず通常この様なチェック作業は画面上に現る事があっても
音声で進行状況を伝える事はないし、完全起動もしてないのに喋る事も無いのだ。
『起動します』
と言うと同時にAR特有の起動音がした。
すると
『え! どうして? 私確か・・・・。』
突然ARは驚きの声を上げた。
『あの・・・・。大丈夫?』
『貴方は? そしてここは何処ですか?』
『俺は、須藤真一。 そして此処は僕の部屋だよ』
『私はどうして此処に居るのですか?』
『確かラボで解体されて・・・・。』
『え~と・・・・。 どこから説明したら良いか分からないけど、
君の以前の事は何も知らない。俺は解体されて居た君を持って帰って直したんだよ。
それが昨日のことだよ。』
『良かった・・・・。願いが叶った・・・。』
と言って泣き出した。
真一は心の中で
『え~! このAR涙を流すの?』
と思った。
一見冷たい言い方に聞こえるかも知れないが、ARは涙を流しては泣かない。
感情が無いのではなく、そもそも涙を流す機能など普通のARには無いのだ。
そんな事を思っていると
『あの・・・・。どうして私を直したのですか? 私は此処に居ても良いのですか?』
と聞いてきた。
真一は
『俺はARを持っていない・・・。 欲しくても君たちARは高価過ぎて手が出ないだよ。
理由はそれだけでは無いのだけど、君を見つけた時はすごく嬉しかった。
神様からのプレゼントだと思ったよ。君にはずっと僕のそばに居て欲しい・・・・。』
と答えた。
するとARは
『ありがとうございます。ARの私がこんな事を言うのも可笑しな事ですが、
私が解体されて捨てられたのも真一さんに出会う為だったのかも知れませんね。
そう思うと・・・・。いいえ何でもありません。』
と言ってまた泣き出した。
真一はARとは言え女の子が泣いているこの状況が気まずくなり
『あ、あの~、一つ聞いてもいいかな? 君を直す時に、メモリー内を見たけど、
意図的に消されて居たのにどうして、普通に動く事も出来るし、記憶もあるんだ?』
と聞いた。するとARは
『それは、私が最後の望みを託したデーターに気づいてくれたからです。』
と言った。それを聞いた真一は
『あの、反転文字のファイルは君が書いたの? じゃあ、あのプロテクトも君が掛けたの?』
と聞くとARは
『データーは私ですが、プロテクトは開発者の会長が施した物です。』
と答えた。真一は
『え! 君を作ったのってあの会社の会長さんなの?
俺はてっきり開発部などで作られた試作品か何かだと思っていた。』
と驚いている真一にARは
『違います。私を作ってそして解体したのも全て会長さんです。
解体される事が分かった私は、【Recollections】と言う隠しファイルデーターを作り、
そこに今までの思い出と必要最低限の作動プログラムそして各箇所に散りばめた
全データーのインデックスデーターを入れたのです。』
と言った。
『それじゃあ、あの最初に出てきた『私が必要ですか?』
『貴方は私が目覚めても後悔しませんか?』は君が聞いて、
それに答えたから君は動き出したの?』
と聞いたらARは
『それは、正確には今の私では無く、解体される前の私が聞いたと言った方が良いですね。
あんな思いをするのは嫌だったから、
もし次に目覚める事があったとしたら最後までお仕えしたいと思ったからです。』
と答えた。
『そうか・・・・。それにしてもあの会社の会長さんって酷い事するね・・・・。
こんなにも良いARなのに解体して捨てるなんて・・・・。
俺は絶対に君を手放したりしないから安心して!』
と真一が言うとARは
『本当ですか?信じて良いですよね?』
と縋る様な声で言って来た。
『本当に本当だよ。信じてくれて良いよ。最初にも言ったかも知れないが、
俺は君との出会いは運命みたいな物を感じているから絶対に手放したりしない!』
するとARは
『じゃあ、お願いがあるのですが良いですか?』
と聞いてきた。
『お願い? 俺に出来る事なら何でも良いよ。』
と答えるとARは
『私を作ったのは貴方と言う事にして頂けませんか?』
と言った。真一は『どういう事?』と思いながら
『それは良いけど、どうして?君を作ったのはあの会社の会長さんだし、
俺にはARを作る技術なんか無いよ』
と言うとARは
『確かに実際に作ったのは会長さんです。
理由は幾つかあるのですが、これを第二の人生ってするのじゃなくて最初にしたいのです。
その方が会長さんの為にもなると思うので・・・・。
それと、貴方はARを作れるだけの能力はあると思うのです。
実際にARが作れないのは技術が無いのではなく、
作れる環境と材料が無いだけだと思います。』
と言った。真一は
『お世辞でも嬉しいよ。それより、君は会長さんの事恨んでは無いんだね?』
と聞くとARは
『恨んでなんかいませんよ。会長さんの気持ちも何となく分かりますから・・・・。』
と俯いて答えた。
真一は
『そうか・・・。分かった。じゃあ君を製作したのは俺!』
と答えるとARは
『はい。ありがとうございます。』
と頭を垂れそして頭を上げると
『それじゃあ、初期設定をしたいのですがよろしいでしょうか?』
と聞いてきた真一は
『あっ! そうだね。君が動き出したと同時に普通に喋っていたから忘れていた』
と笑いながら言った。
『思い出?』
『思い出ってこのARの思い出って事なのか? それとも違う意味があるのか?』
と思いながらその文字をクリックしてみた。
すると突然画面に
『私が必要ですか?』
『貴方は私が目覚めても後悔しませんか?』
と表示された。
真一は
『なんだこれ?』
『新手のウィルスか?』
『って廃棄さているARにウィルスって事も無いし、
わざわざデーターが無い様に偽装してまで
ウィルスを忍ばせる必要は無いし何よりあの会社がウィルスを作る訳無いよな』
と思い『はい』をクリックした。
すると画面に『復旧作業に移行します』と文字が現れ突然画面が真っ暗になり
接続解除のランプが点灯した。
それから1時間くらい何も起きなかった・・・・。
『まさか、壊れたのか? それともあの選択肢、実は自爆ボタンだったのか?』
と諦めムードを出していると何やら音が聞こえたのでARの方を見てみたが何も変わっていない。
PCを見ても依然と画面は真っ黒のままで、接続解除のランプは点灯しっぱなしだった。
気のせいかと思った瞬間
『復旧作業完了』
『メモリーチェック開始します。15...30.....60......80...100。完了。』
『メモリー異常ありません。』
『駆動系チェック開始します。15...30.....60......80...100。完了。』
『各駆動系正常に作動しています。』
『各センサー誤差修正完了』
『オールグリーン』
SF映画に出てきそうな感じで次々と音声で起動チェックが始まった。
真一は目が点になった。
それもそのはず通常この様なチェック作業は画面上に現る事があっても
音声で進行状況を伝える事はないし、完全起動もしてないのに喋る事も無いのだ。
『起動します』
と言うと同時にAR特有の起動音がした。
すると
『え! どうして? 私確か・・・・。』
突然ARは驚きの声を上げた。
『あの・・・・。大丈夫?』
『貴方は? そしてここは何処ですか?』
『俺は、須藤真一。 そして此処は僕の部屋だよ』
『私はどうして此処に居るのですか?』
『確かラボで解体されて・・・・。』
『え~と・・・・。 どこから説明したら良いか分からないけど、
君の以前の事は何も知らない。俺は解体されて居た君を持って帰って直したんだよ。
それが昨日のことだよ。』
『良かった・・・・。願いが叶った・・・。』
と言って泣き出した。
真一は心の中で
『え~! このAR涙を流すの?』
と思った。
一見冷たい言い方に聞こえるかも知れないが、ARは涙を流しては泣かない。
感情が無いのではなく、そもそも涙を流す機能など普通のARには無いのだ。
そんな事を思っていると
『あの・・・・。どうして私を直したのですか? 私は此処に居ても良いのですか?』
と聞いてきた。
真一は
『俺はARを持っていない・・・。 欲しくても君たちARは高価過ぎて手が出ないだよ。
理由はそれだけでは無いのだけど、君を見つけた時はすごく嬉しかった。
神様からのプレゼントだと思ったよ。君にはずっと僕のそばに居て欲しい・・・・。』
と答えた。
するとARは
『ありがとうございます。ARの私がこんな事を言うのも可笑しな事ですが、
私が解体されて捨てられたのも真一さんに出会う為だったのかも知れませんね。
そう思うと・・・・。いいえ何でもありません。』
と言ってまた泣き出した。
真一はARとは言え女の子が泣いているこの状況が気まずくなり
『あ、あの~、一つ聞いてもいいかな? 君を直す時に、メモリー内を見たけど、
意図的に消されて居たのにどうして、普通に動く事も出来るし、記憶もあるんだ?』
と聞いた。するとARは
『それは、私が最後の望みを託したデーターに気づいてくれたからです。』
と言った。それを聞いた真一は
『あの、反転文字のファイルは君が書いたの? じゃあ、あのプロテクトも君が掛けたの?』
と聞くとARは
『データーは私ですが、プロテクトは開発者の会長が施した物です。』
と答えた。真一は
『え! 君を作ったのってあの会社の会長さんなの?
俺はてっきり開発部などで作られた試作品か何かだと思っていた。』
と驚いている真一にARは
『違います。私を作ってそして解体したのも全て会長さんです。
解体される事が分かった私は、【Recollections】と言う隠しファイルデーターを作り、
そこに今までの思い出と必要最低限の作動プログラムそして各箇所に散りばめた
全データーのインデックスデーターを入れたのです。』
と言った。
『それじゃあ、あの最初に出てきた『私が必要ですか?』
『貴方は私が目覚めても後悔しませんか?』は君が聞いて、
それに答えたから君は動き出したの?』
と聞いたらARは
『それは、正確には今の私では無く、解体される前の私が聞いたと言った方が良いですね。
あんな思いをするのは嫌だったから、
もし次に目覚める事があったとしたら最後までお仕えしたいと思ったからです。』
と答えた。
『そうか・・・・。それにしてもあの会社の会長さんって酷い事するね・・・・。
こんなにも良いARなのに解体して捨てるなんて・・・・。
俺は絶対に君を手放したりしないから安心して!』
と真一が言うとARは
『本当ですか?信じて良いですよね?』
と縋る様な声で言って来た。
『本当に本当だよ。信じてくれて良いよ。最初にも言ったかも知れないが、
俺は君との出会いは運命みたいな物を感じているから絶対に手放したりしない!』
するとARは
『じゃあ、お願いがあるのですが良いですか?』
と聞いてきた。
『お願い? 俺に出来る事なら何でも良いよ。』
と答えるとARは
『私を作ったのは貴方と言う事にして頂けませんか?』
と言った。真一は『どういう事?』と思いながら
『それは良いけど、どうして?君を作ったのはあの会社の会長さんだし、
俺にはARを作る技術なんか無いよ』
と言うとARは
『確かに実際に作ったのは会長さんです。
理由は幾つかあるのですが、これを第二の人生ってするのじゃなくて最初にしたいのです。
その方が会長さんの為にもなると思うので・・・・。
それと、貴方はARを作れるだけの能力はあると思うのです。
実際にARが作れないのは技術が無いのではなく、
作れる環境と材料が無いだけだと思います。』
と言った。真一は
『お世辞でも嬉しいよ。それより、君は会長さんの事恨んでは無いんだね?』
と聞くとARは
『恨んでなんかいませんよ。会長さんの気持ちも何となく分かりますから・・・・。』
と俯いて答えた。
真一は
『そうか・・・。分かった。じゃあ君を製作したのは俺!』
と答えるとARは
『はい。ありがとうございます。』
と頭を垂れそして頭を上げると
『それじゃあ、初期設定をしたいのですがよろしいでしょうか?』
と聞いてきた真一は
『あっ! そうだね。君が動き出したと同時に普通に喋っていたから忘れていた』
と笑いながら言った。