8月25日のオープニングイベントの日に引き続き、

インド天台宗のマナケ・法天・サンガラトナ先生にお越しいただきました。

 

生から以下のようなご法話をいただきました。

(全部ではありませんが、覚えているところを一部書いてみます)

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「いる」と「ある」はどう違うか。

皆さんは今ここに「いる」のか、それとも「ある」のか、どちらだと思うか。

人の理想の状態とは、心と体とがひとつになっていて、目の前のことだけに集中できているのが理想といえる。それは「ある」と呼べる状態。

たとえば、「心ここにあらず」でも、人はそこにいることができる。

この場合は「いる」ということになる。しかしこれは問題である。人は、心と身体が共に「ある」状態でなくてはならない。

 

サンガラトナ先生は、このような導入からご法話に入り、

人が「ある」状態でいるためには心を整えること、

仏教ではどこまでも心を問題にすることをご教示くださり、

そこから五戒や十波羅蜜のお話に入っていかれました。

ひとつひとつについて、丁寧に説いてくださったのですが、

私の心に響いたのは「不殺生戒」のお話です。

 

仏教では、自分が生きるために殺生をすることは認められている。

では何が殺生なのか?わが心によって、他人を傷つけることが殺生である。

他者を傷つけないようにするには心のおごりを捨てなければならない。

たとえば皆さんが今日ここに来たことにしても、

「他の人は遊んでいるかもしれないが、私は法話を聴きに来たのよ」

と思うならそれもおごりである。

人と自分を比べて上下づける必要はない。

 

このように少しばかり厳しいお話もありましたが、

ご来場の皆様はサンガラトナ先生のお話に集中して聴き入っておられました。

会場の空気はピンと張っているのですが、温かさに満ちていました。

あっという間の1時間でした。

 

来場者の中に「知り合いから聞いてここへ来ました」という、初対面のご婦人がいました。

お帰りになる際に玄関で「とても良かったです」と小さく呟いてくださった時は、

ありがたさで胸がいっぱいになりました。

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ご法話のあとはサンガラトナ先生を囲んでの食事会になりました。

法話会の聴聞者の方も入り、15名ほどになりました。

お話も盛り上がりましたが、不飲酒の会なので解散する時は爽やかにパッと解散、

9時前にお開きになりました。

毎回、このような雰囲気で法話会ができればありがたいと思えた会になりました。
マナケ・法天・サンガラトナ先生に心からの感謝を申し上げます。

ご来場くださった皆様、ありがとうございました。