存在の謎1
この本を読んで、考えて、わかったかどうかと訊いたのは、そういう意味なんだ。自分で考えて知ることだけが「知る」ということの本当の意味で、知識を覚えて知っているだけのことを「知る」とは言わないと言ったね。まさかこの本を暗記して覚える人はいないと思うけど、一通り読んで、ハイそういう考え方もあると知りましたというのでは、何を知ったことにもならない。もし君が、この本に書いてあることを自分で考えて、自分の知識として確実に知ったのなら、君の生き方考え方は、必ず変わる。変わるはずなんだ。本当に知る、「わかる」とは、つまり、そういうことなんだ。
引用:池田晶子「14歳からの哲学」
「わかる」とは?
そう、「変わる」ことなんだ。
この本に書いてあることを自分で考えて、自分の知識として確実に知ったのなら、君の生き方考え方は、必ず変わる。変わるはずなんだ 。
自分で考えて自分の知識として知る
実に素朴なことだが、この自分で考えるということが、現代は非常に難しくなっている。
とにかくおびただしい情報の洪水のなか、情報は情報としてそれとは別に流されずに自分の頭で考えてみるということが大事なんだ。
情報に踊らされて、鵜呑みにしてしまってはいけない。
情報は本当かもしれないが、本当ではないかもしれない。
情報をもとに、それは本当だろうかと考える力を養おう。
本当のことなんて、実は誰も知らないのではないだろうか。
「自分で考えて自分の知識として知る」
自分で考える姿勢を貫いてゆきたい。
確かに、以前の自分とは変わったことがある。
自分で考えて納得したことは行動に反映する。
情報を知っただけでは行動は変わらないというのは、ほんとうだ。
~つづく~