存在の謎1

君は、ここまでこの本を読んできた。「考える」とはどういうことかということを考えることから始まって、いろんなこと、抽象的なことから具体的なことまで、この世のことからこの世ならざる事柄まで、いろんなことを考えてきた。 
どうだろう、君は、わかっただろうか。はっきりわかったという人と、さっぱりわからないという人は、どちらもともに少ないだろう。大半は、わかるようでわからない、わかりそうでわからない、といったところじゃないかな。  
                                         
引用:池田晶子「14歳からの哲学」


そう、わかるようでわからないけど、まったくわからないわけでもない。

考えるって、こんなに面白いものなのか。

面白いどころか、当たり前と思って考えることもなかったさまざまこと、常識だと思っていたことの数々が、覆っていくのを清々しく感じていた。

人間は、こんなにも思い込んでいる生き物であること。

また、その思い込んでることにもまったく気がつかずに生きて死んでいくこと。

そのことに驚きというより、夢物語を見ているような不可思議な気持ちが襲ってくるのを止められない。

この夢物語って、現実なんだろうか。

そもそも、現実とは何なのだろうか。

この今生きてる日々というのは、確かなる現実なのだろうか。

考えるほどに、わけがわからなくなるのだが、こんな話しはおよそ通じる人はいないのだった。

~つづく~