人生の意味1
君もこれからの人生で、苦しいことに出合ったり、死への怖れに捉われたりした時には、空気の澄んだところへちょっと出かけて、星空を見上げてみるといい。きっと、おそろしく不思議で、妙に懐しいような感覚に浸されるはずだ。そして、どうしてこんなものがあるのだろうという問いが、そのまま、どうしてこんなもの、この自分のこの人生があるのだろうという問いへと返ってくるのに気がつくはずだ。苦しみですら奇跡だ、そう納得できたとき、その苦しみが消えていることにも気がつくだろう。宇宙は存在する、存在しないのではなくて存在する、じゃあどうして自分が存在しなくなるなんてことがあるだろう、何のことを自分だと思い込んでいたのだろう、不思議の感覚は、さらなる問いとなって、どこまでも深まってゆくはずだ。
引用:池田晶子「14歳からの哲学」
とても心に響く文章だ。
苦しいことがあったら、きっとこの文章を想いだし、星空を眺めるだろう。
苦しみですら奇跡だ、そう納得できたとき、その苦しみが消えていることにも気がつくだろう
すごい文章だ。
「苦しみですら奇跡だと納得できたとき」
この境地に立てるときがくるだろうか。
きっと池田さんは立てたのだと思う。
何のことを自分だと思い込んでいたのだろう
とても深淵な文章だ。
宇宙は存在しているのだから自分も存在する?
自分と宇宙そのもの?
~つづく~