人生の意味1

むろん、間違っているからといって、他人のそれを正すことはできない。間違いに気づくのはその人でしかないし、気づくために考えるのも、どこまでもその人がするしかないことだからだ。他人がその人の代わりに考えて気づいても、その人が気づいたことにはならないのだから、これはしようがないことだ。その意味では、人生は厳しいものだと言えなくはない。とはいえ、その人がそういう考え方をしているのは、やっぱり自分がそうしたくてそうしていることなんだ。人生は空しいと思うのは、努力や苦労をしないで甘えていたいからかもしれないし、どうせ死ぬのだからやりたいことをやろうと思うのは、ヤケッパチに悪いことをしたいからかもしれない。いずれにせよ、そういう間違った考え方で生きること自体の苦しさで、その人が耐えられなくなり、自分でその間違いに気づくまでは、他人にはどうしようもないことなんだ。だから君は、他人のことは気にしないで、まっすぐに自分の人生を生きてゆけばいい。

引用:池田晶子「14歳からの哲学」


とても大事なことを言っている。

自分自身で間違いに気づくまでは、他人にはどうすることもできないんだ。

そういう意味では、確かに人生は厳しいものかもしれない。

そう、他人のことは気にしないで自分の人生を生きる。

これに尽きる!

どうしても身近な人のあれこれが気になり、それは違うよとか何とか言いたくなってしまうものだが、所詮大きなお世話なのだ。

良かれと思って、他人にあれこれしたり言ったりすることは、結局は自己満足にすぎないのではないか、と思うことは多々ある。

自分が良いと思うことを、他人が良いと思うかどうかはわからないことなのだから。

人に押し付けることのないよう、常に注意を怠らないようにしたいと思っている。

~つづく~