死をどう考えるか


自分がないということを考えることができないということは、ひょっとしたら、自分は死ぬということはない、自分は死なない、ということなんじゃなかろうか。

引用:池田晶子「14歳からの哲学」


これは、ハッとする文章だ。

目に見える肉体は確かに動かなくなる、いわゆる死ぬけれども、目に見えない心はあり続けるのではないか、と考えることはできる。

その意味では、死ぬということはないのではないだろうか。

何をもって「死ぬ」と言っているのか。目に見える物だけを指して言っているのか。

目に見えないものは、はじめから目に見えないのだから、それについては「わからない」というのがほんとうのところではないだろうか。


~つづく~