不動産と林業と製材業の思い付き日記 -7ページ目

不動産と林業と製材業の思い付き日記

不動産屋の社長が林業と製材業を始めました
林業と製材業については全くの素人です

昨日は群馬工場勤務でした

わけあって神奈川から群馬に輸送した楠(くすのき)との戦いでした

 

一番太いもので直径80cm

長さは2mぐらいですが、とにかく重い

土場でグラップル使ってダンプカーに載せて

ダンプカーで工場敷地に移動して フォークリフトでダンプカーから下ろして

そのまま製材機に運んで製材するんですが、とにかく重い

製材機のうえで向きを変えようにも全く動かない

たった2mでも約700kg

1本製材するだけでてんやわんやでした

結局午前中いっぱいかかって3本しか製材できませんでした

 

でもとても美しい板材が取れました 時間をかけて乾燥させてテーブルやカウンターなどの家具にしていくつもりです

大手不動産仲介会社でバリバリ仕事をして

一度だけですが、社内の半期(半年)締めで営業成績全国一位にもさせていただきました

忙しいけど頑張って成果を出せば収入も良く、お客様に感謝されることも多かったのでやりがいはありました

が、まあまあ突然会社を辞めました

なにひとつ後悔はしていませんが、華々しい営業成績を捨てて、引き留めていただいた声もさえぎって退職しちゃいました

奥さんも子供もいたので仕事はしなければいけない 住宅ローンもあるし、会社を辞めるとは自分でも考えていなかったので、土地を買って融資を組んで念願の新築アパートが完成間近のタイミングでした

転職すべきか、独立すべきか

真剣に悩んで、お世話になった社長様たちにも相談しました

その結果、いつかは独立しようなんて考えたこともあったので、独立を選びました

一人での独立でしたけど、そこからがまあ大変

独立するためにお金を貯めていたわでもないし、何の準備もしてないし

そもそも新築アパートに自己資金をそれなりに突っ込んでたのでまとまったお金がない…

どうにかして資本金500万円を捻出して会社をつくりました

業者としての宅建免許をとるためには事務所が必要

事務所借りるのに保証金も必要

で、宅建免許とるのにもやっぱりお金が必要

なけなしの500万円はあっという間にどんどん減っていく

出勤してれば自動的に会社から給料が入るわけじゃないから自分で動いて何かしないと永遠にお金が入ってこない…

不安で寝れない日が続きました

水曜日は休みに設定していたんですけど、不安で落ち着かない…

家族の用事がない時はいつも自分の事務所にいました いたところで何か起きるわけではないのに

それでも職場にいて仕事のことを考えていないと不安で不安で

その当時に比べればいまは売上も利益も100倍になりましたが、お金の心配は尽きません

単位が大きくなっただけで、場合によっては開業当時よりもヤバいかもしれん なんてこともあります

でも不思議なもので、そんあことを8年もやってると毎日よく寝れます 不安でも

図太くなっただけかもしれませんが

 

開業から1年半は完全に一人で不動産業をしていました

その後、記念すべき第一号社員が入社してくれました

もともとは同じ大手仲介会社にいた同僚だったので、仕事のことも良く分かっています

その第一号社員に、いままでおれがどんだけ大変だったのか教えたる と言って

メインバンクにしていた信用金庫の通帳を見せてあげました

もっともお金がなかったときは30万円ぐらいしか残高がない日があったんだぞ と

彼の表情がくもっている…

そのときはじめて知ったのですが、30万円どころか預金残高38,000円の日があったんです

ゴールデンウィークで世の中が遊びモードになっている最中

弱小とはいえ仮にも不動産会社なのに…

4月末の家賃やらなんやらが引き落とされた後の残高… まさかの38,000円!!

きょうび正月明けの中学生にも負けるんじゃないかというスーパー貧乏状態

 

いまも会社が存続していて毎日ご飯を食べれていることに感謝です

 

ここまで林業製材業のことばかりに触れてきたので今日は本業の不動産業のことを書かせていただきます

いま会社は8期目ですが、ここまで決して楽な道のりではありませんでした

(いまも全然楽ではないですが… でも毎日がとても楽しいです)

 

28歳のときにホームセンターの店長から大手不動産売買仲介会社に転職しました

宅建も持ってないし不動産のことなんて何も知らない完全な素人でした

いま思うとカルチャーショックな毎日でした

いまとは違って強烈にパワハラが横行しておりました

最初のころは朝から晩までチラシのポスティングをさせられて…

自力で不動産売却物件とってこーい というノリで スーツで出社してジャージに着替えて

輪転機で印刷した自分の顔写真を入れた大量のチラシを持って町へ繰り出す つらっかたなあ

不動産業界ってこんなに紙を消化するのかって驚いたのと、普通に大学卒業した社会人が自らポスティングするのかよってこれまた驚きました

なんか本末転倒になってる部分もあって、仲介手数料上げるための仕事なのに、上司からは「お前今日チラシ何枚撒いたんだよ」「ぜんぜん足んねえよ」とか言われてたなあ チラシ大量に撒いた武勇伝とかいっぱい聞かされました

でも私は純粋だったので頑張って撒きました 何か月かして、お前もチラシ配布のスタッフ雇って良いと言われて

その日のうちに以前のホームセンターのパートさん何人かにお願いしてポスティングを手伝ってもらいました

チラシポスティングを営業マン自らがやるのはどうかと思いますが、チラシの効果は抜群でした

大手不動産会社の金看板もあって、毎週のように売却相談をいただいてました

そんなこんなでミスったり上手く行ったり怒られたり褒められたりしながら、休みも返上で無茶苦茶に仕事しました

普通の住宅、一戸建やマンション、土地の売買はもちろん アパートや店舗、一棟ビルまで、借地権やなんやも含めていろんな不動産を仲介させていただきました 勤務していた11年間で400件以上の契約をさせていただきました

月末になると死ぬほど上司に詰められる絵にかいたようなパワハラ会社でしたが、そんな環境だったからこそ経験と知識とサバイバル能力を蓄積できました いまではあの時代があって良かったなあと心から感謝しております

長く林業製材業をやってる人から見れば、うちの林業製材業なんて子供の遊びに見えてしまうかもしれません

とはいえ、実はものすごくありがたいご縁をいただいて、本場の本物のプロフェッショナルな方々に教えてもらって今があります

 

奈良県吉野 日本で最も古い植林の歴史が残っている地域

実際に行ってもらえば体感できると思いますが、私の日常には存在しなかった世界がそこにはありました

 

厚労省の林業講習から始まって、本当に奇跡的なご縁で、林業の聖地といえる吉野の方々から林業製材業を教えてもらえる環境を手に入れることが出来ました いまでも分からないことがあれば相談に乗ってもらっています

 

林業と製材業は全く職種が違います 細かいことを言えば労災的な分類でも別業種となります

林業を専門でやっている人たちのことを吉野では「山守り」とか「山行き」と言っていました

簡単に言うといわゆる「きこり」的な仕事です

チェーンソーを持って山に入って木を伐る仕事です 

一年中木を伐っているわけではありません 雪が積もってれば作業出来ないし、雨が強い日も無理です

しかも木を伐採する時期は基本的には秋冬です 春夏秋冬で言うと、春夏は基本的には商品となる樹木を伐採する作業はしません (下草刈りや作業道づくりなんかはやりますけど) 

だからどうしても季節労働的な部分も大きくなってしまいます 年間通して毎月安定して仕事が出来るなんてことはありません

 

一方で製材業はどんな仕事かと言うと

丸太を製材機で板材や柱材に加工する仕事です

のこぎりの化け物みたいな機械でごっつい丸太を製材します

建築資材のボリュームが大きいと思います もちろん工場作業です 雨でも雪でも作業できます

木材はそのままだと含水率が高くて、割れたり曲がったり反ったりしてしまいます

なので木材用のこれまたごっつい巨大な乾燥機を導入して、曲がらない材をつくったりする製材工場もあります

 

私が思い付きでやりたかったのは林業ですが、山行きだけでは年間通して計画的に仕事をするのは難しいと思っていました

素人のめっちゃ安易な考えですが、自社で山林を保有して、山を整備して木を育てる、必要な量の木を伐って

自社工場で製材して商品化する

それが出来れば年間通して仕事が出来る 社会保険や労災にしっかり加入して、会社員として長期的に林業製材業をやっていける

ぼんやりとですが、本気でそう考えていました

木は生モノだけど、食品のように賞味期限があるわけではない だから地道に技術を身につけて、最初の数年は赤字でも良いから

しっかりと木材を加工保管して住宅用建材として蓄積していく 本業の不動産を頑張って5年間維持できれば、そこから自社の建売住宅の建築材料として使用することで原価を下げられる 他社が真似しようとしても簡単には出来ない そんな夢のような事業になるんじゃないか 本気でそう考えていました 素人って恐ろしいと思います

 

夢物語に聞こえるかもしれませんが、現実を知らない素人でしたので猪突猛進しました

林業講習で知り合った講師の方にお願いして、製材のプロを紹介してもらいました

ありがたいことに、プロどころか、奈良県吉野の製材のプロ中のプロの社長を紹介していただきました

結果的にはその社長を通じて、山行きの林業の先生に教えを乞うことも叶いました

林業分野においては、林業用の作業道づくりの神様と言われる先生に、

製材分野においては、明治神宮の鳥居の材料を製材するようなプロ中のプロの社長が、

私のような完全な素人に林業製材業を教えてくれています いまも

心より、本当に心より感謝しております

 

 

昨日の続きですが

厚労省主催の林業講習で現役の林業従事者の方々にいろいろと話を聞きました

私は林業に転職を考えているわけではなく、自社で新たに林業を始めようと思っていたので

話を聞いていただいた講師の方々にはちょっとご迷惑だったかもしれません

その中で、どのくらいの設備投資が必要で、どんな風に収益を上げるのかをざっくりと教えてもらいました

でもって、次のステップとして、座学の一日講習ではなくて、実際に山の現場で林業を教えてくれる講習があることを知りました

5日間講習、15日間講習の2種類 全国のいろんなところで開催している

無料かつ宿代まで国が負担してくれるとのこと

さすがに会社を15日間空けて林業講習行ったら会社が傾くな、でも5日間だったら日程調整すればどうにかなるんでは…

当時は社長の私と役員2人の3人の会社だったので、役員の2人におそるおそる聞いてみました

そしたら、快く「行ってくれば」との回答

でも、「社長が林業やるのは絶対禁止だからね」と釘をさされました

こっちだって不動産やめて林業専業になるつもりなんて無いわと思いながらも、とりあえず研修に行かせていただきました

 

参加させてもらったのは琵琶湖の近くでの林業研修でした

5日間ではなく4日間の研修でした

 

4日間でいろんなことがありましたが、それはいつか気が向いたら書かせていただきます

 

そして、その講習を担当していた講師の方が、奈良県の吉野で林業をされている方で

4日間も一緒にいるので夜は一緒に居酒屋で話したりして

結果的には奈良県吉野の日本最古の林業地域とつながりを持つことが出来ました

いまもお世話になっております

 

そんなこんなで3年が経ち、その間に従業員も増えて、いろいろあって今は林業製材業専門の従業員は一人しかいないのですが

群馬県渋川市に何カ所かの山林を所有し、

群馬県伊勢崎市で、いわくつきだった中古の工場も取得して

補助金もいただきながらですが、あれよあれよとでっかい新品の製材機も導入することが出来ました

いまの時期は毎日神奈川から誰かが工場に応援に行って二人で朝から製材しています

 

会社として相当な無理はしてますが、3年前にぼんやりと描いたちょっとした夢

自社山林で樹木を伐採して、自社工場で製材する

ということが実現出来つつあります

小さな不動産会社が無理して林業と製材業を始めました

まずは私の自己紹介をさせていただきます

 

1977年生まれの47歳

大学卒業後、山梨のホームセンター会社に就職、5年間勤務

その後、大手不動産売買仲介会社に転職

11年間勤務したのち、2017年に株式会社ビルドトラストという不動産会社を起業

いま現在は神奈川県藤沢市の本社と、山梨県中巨摩郡昭和町の山梨支店の2拠点で不動産をやっています

もうすぐ小田原支店が出来がる予定です

 

林業と製材業については、3年前に完全な私の思い付きで始めました

うちの会社では建売住宅を分譲したり中古の戸建やマンションのリフォーム再販売も行っているし

木材を自社で供給出来たら楽しいんじゃないかあという完全な素人考えでした

 

そんなときに、まずは専門の人に話を聞いてみようと

当時厚労省が主催していた林業従事者募集のための研修がいろんなところで開催されていて

まずは話を聞きに1日研修という座学だけの講習に参加しました

いま思うと、失業者向けに林業を紹介する講習だったので、不動産会社をやってる私が参加するのは場違いだったのかもしれません…

 

長くなりそうなので続きは次回に