★「俳優の宇梶剛士さんは昨年、自身のルーツでもあるアイヌをテーマにした舞台を上演した。物語を通じて描こうとしたものは何か。アイヌであることをどう受け止め、いかに表現しようとしたのか。その思いを語ってもらった。(聞き手、共同通信=青柳絵梨子)
昨年8月に上演した『永遠ノ矢=トワノアイ(注:アイは、アイヌ語で矢の意味)」は現代の北海道と遠い昔のアイヌモシリ(アイヌ語で北海道を指す)が物語の舞台です。アイヌ民族にルーツを持つ若者が、自分の存在の不確かさに葛藤する姿を描きました。
舞台はイソンクル(アイヌの弓の名手)が矢をつがえているところから始まります。松前藩を相手にアイヌが一斉蜂起したシャクシャインの戦い(1669年)の後、いまだ敵方の家老蠣崎広重(かきざき・ひろしげ)を狙うイソンクル。しかし、彼は突然弓を天に向けて射ると残る矢も捨ててしまう。目撃した者の話からイソンクルは『裏切り者』と語り継がれていくことになります。
物語の最後に、なぜイソンクルが蠣崎を討たなかったのか明かされます。たとえそこで蠣崎を倒しても、次にはさらなる軍勢で攻めてきて、攻防の果てにアイヌは皆殺しにされてしまうだろう。イソンクルは『生き延びろ、アイヌ』と、空に矢を放ったのだと。」
引用『「生き延びろ、アイヌ」 再挑戦の舞台に込めた思い 宇梶剛士さんインタビュー』共同通信 (2020/02/16)10:30
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★「アイヌ民族を代表して和人に対する蜂起を呼びかけ、奮闘したシャクシャイン。強権的な支配を強め、不平等な交易を強いる松前藩に対して勇敢にも反乱を起こしました。アイヌ諸集団を糾合して徹底抗戦を企てたシャクシャインでしたが、その最期は松前藩による謀殺という、あまりに悲しいものでした。しかし、アイヌのために戦ったシャクシャインは新ひだか町で銅像となってその雄姿をとどめ、アイヌの英雄として今も人々に語り継がれています。」
引用:『【シャクシャインの戦い】アイヌ民族と松前藩が対立した背景とは』
