「ことばはつねに遅れて届く。わたしたちの理解もまたかならず遅れて届く。

 この世に、遅延せずにとどくものはなく、わたしたちの祈りはつねに遅れ、

 今日もソーシャルメディアが傷を無限に再生産し、インターネットに拡散しつ

 づける。

 

《あのひと》がいなくなった場において、あのひとがかえってこない場において、

  わたしたちはあのひとへ届かないメッセージを送り続ける。

  読むことは、その遅れについて知ること。そして書くとは、理解されることの

  ないことばを、とりもどせぬ過去へと送ろうとすることだ。

 

  宮尾の詩は不可避の遅延について書く。その矛盾と真正面から向き合った時、

  ことばは壊れる。それが『戦争』だとわたしは理解している。」

 

引用:『宮尾節子「明日戦争がはじまる」』

https://marginalsoldier.jp/archives/309

 

 

上の画像:『明日戦争が始まる』 by 宮尾節子

https://mizutamarecords.com/20151220-2/