米ロスマン氏らにノーベル賞=細胞内輸送の仕組み解明、医学生理学 スウェーデンのカロリンスカ研究所は7日、2013年のノーベル医学生理学賞を、細胞内輸送のメカニズムを解明したジェームズ・ロスマン米エール大教授(62)ら3人に授与すると発表した。
他2人はランディー・シェクマン米カリフォルニア大教授(64)、トーマス・ジュートホフ米スタンフォード大教授(57)。
細胞内には、小胞と呼ばれる小さな袋が必要な物質を包み込み、細胞内の小器官同士を行き来して物質をやりとりする「小胞輸送」という仕組みがある。これらに異常が生じると、神経疾患や免疫不全、糖尿病などにつながると考えられている。
シェクマン教授は、小胞輸送を制御する一連の遺伝子群を発見。ロスマン教授は必要な物質を包んだ小胞が適切な場所に移動する仕組みを解明した。またジュートホフ教授は、目的地に到着した小胞が適切なタイミングで運んだ物質を放出するメカニズムを解明。こうした発見により、糖尿病など小胞輸送の異常がもたらす疾患の原因解明が大きく進んだ。ノーベル医学・生理学賞 米エール大教授ら3氏 細胞間の輸送解明スウェーデンのカロリンスカ研究所は7日、2013年のノーベル医学・生理学賞を米エール大のジェームズ・ロスマン教授(62)、米カリフォルニア大バークレー校のランディ・シェクマン教授(64)、ドイツ出身で米スタンフォード大のトーマス・スードフ教授(57)の3氏に授与すると発表した。
授賞理由は、細胞内部で小器官の「小胞」が物質を輸送する仕組みの解明。この仕組みが機能しないと糖尿病や免疫疾患などにつながる。生命活動に重要な役割を担うメカニズムの解明が高く評価された。
細胞内の小胞は、ホルモンやタンパク質を包んで細胞膜を通り抜けさせ、細胞外の適切な場所へ輸送する役割を担っている。ロスマン氏とシェクマン氏は、その際に必要な小胞と細胞膜が一体化する「膜融合」という現象のメカニズムを突き止め、小胞による細胞間物質輸送の基本的な機構を解明した。
一方、スードフ氏は神経細胞内の小胞が、神経の信号を伝達する物質を包み、細胞膜を通過させて別の神経細胞に向けて伝達物質を放出する仕組みを明らかにした。
ホルモンやタンパク質、神経伝達物質は生命活動に幅広く関わっており、輸送機能の解明はがんや遺伝病、神経疾患など多様な病気の研究に応用できる。