銃の悲劇後絶たず 米国、進まぬ規制の動き
産経新聞 [12/15 15:01]
【ニュータウン(米東部コネティカット州)=黒沢潤】米東部で比較的、銃規制に対する抵抗の少ないコネティカット州で起きた凄惨(せいさん)な事件に、米国内で再び銃規制を求める議論が高まることが予想される。
住民によると、ニュータウンでは「銃所持支持者、反対者がちょうど半分ずつ」という。地元銀行に勤める男性(53)は「今回の事件と、憲法が認める銃所持の権利は別。きちんと規制した上で、米市民に銃を持たせていいと思う」と語る半面、別の住民は「獣もいないような街中に銃は必要ない。銃を追放すべきだ」と銃規制に賛成する考えを示した。米国では1992年に南部ルイジアナ州に留学していた服部剛丈(よしひろ)さん=当時(16)=が、ハロウィーンパーティーの会場と間違えて入った民家の敷地で住人に射殺された。また、2007年4月には東部バージニア州のバージニア工科大学で韓国籍の学生が銃を乱射し32人が死亡。今年7月にも、西部のコロラド州の映画館で大学院の博士課程を専攻する男が銃を乱射し、12人が死亡している。
乱射事件が起きる度に、米国内では銃規制を求める声が上がるが、政界に強い影響力を持つ全米ライフル協会(NRA)などの反発で、規制の動きが進まない状況が続いている。
オバマ大統領は、事件後に発表した声明で「意義ある行動をとらねばならない」と述べており、今後の対応が注目される。 【用語解説】米国の銃規制
米国民の銃所持について、合衆国憲法は修正2条で「武装の権利」をうたい保障。コネティカット州も州の憲法で自衛または州の防衛のために「銃を持つ権利」を保障している。拳銃は登録義務がなく、購入、所持、携帯に州などの許可が必要。ライフルとショットガンはいずれの許可も不要で登録のみ義務付けられている。(ワシントン)