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外相会談 極東開発「日本頼み」 異例の厚遇 関係改善望むロシア
産経新聞 [7/29 07:55]
【ソチ(ロシア南部)=佐々木正明】玄葉光一郎外相のロシア訪問では、当初予定になかったプーチン大統領との会談が行われた。ロシアの大統領が外国の一閣僚と会談するのはまれで、異例の厚遇といえる。ロシアは、長年の懸案である極東地域の開発に日本が本格的に参加することを切望しており、今月3日のメドベージェフ首相の北方領土・国後島訪問などで悪化した対日関係を少しでも改善したいとの意向がある。

日本の16倍の面積がある極東地域は、ソ連時代、労働者に手当を保証する優遇策を取り、人口を維持してきた。しかし、市場経済への移行で手当が廃止された後は、過酷な気候や生活物資が手に入りにくいなどの理由で国内外への人口流出が始まり、1991年に806万人いた住民は、2011年には640万人に減少した。

こうした状況に危機感を強めるロシア政府は連邦計画を策定。計画は資源輸出に依存する現在の経済構造から脱却し、同地域に最先端産業を創出したいという長期戦略に基づいており、すでに02年からインフラ整備などで1兆円以上の国家予算を投下してきた。9月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)を足がかりに、開催地のウラジオストクを、18世紀に造られたサンクトペテルブルクの「西洋の窓」に匹敵する「東洋の門」として、経済成長の象徴としたい考えだが、現時点で投資の効果が出ているとは言い難い。

実際、先月の世論調査によると、住民の4割が転出希望を抱き、特に働き盛りの世代に限ると、定住したいと考えている住民はわずか2%だった。

労働力は、中国などからの移民が穴埋めしているが、地元住民からは「中国人は集団定住化して順法意識が低い」「人口圧力でいずれ極東は中国に占領される」と警戒や懸念する声が出ている。外交関係者も「お金や労働力だけなら中国を頼ればいいが、中国一辺倒では安全保障上の懸念が出てくるだろう」と話す。

このため、日本からの投資や技術移転はロシアには大きな魅力。プーチン大統領は会談で「日本企業がロシアで活動できるよう、すべて必要なことを行う用意がある」と述べ、極東地域への日本企業進出に期待を寄せた。