最近「大手スーパー系商業施設に出店できるので相談したい!」との

ご相談が増えております。


ご相談に見える方々は、企業で数店舗のお店をやられているか、

個人で1店舗の方、さらには初めて飲食店をやられる方まで。。。


これはご時勢が反映されております。


数年前まで、このような商業施設は出店ラッシュでした。

特に郊外型なのですが、まるで一つの街ができたようでした。


弊社がコンサルタントしているチェーン企業にとっては、

「集客のある施設でお店をやれる!」ことは

とても魅力的であり、何としても取りたい立地でした。。。


と、ところが、2,3年前から状況が「?」に変わってきます。


その施設と同じ“商圏”に同じブランドの商業施設をバンバンたてるのです。

=同じ商業施設ブランドで同一顧客を取り合うわけです。

=顧客は2つに施設に2分されます。

=顧客は半分になります。


我々コンサルタントは「えぇぇぇっっっ!!!それは無しでしょ、常識的に・・・」と思い、

商業施設を運営する企業に直談判によくいったものです。


まぁ、結果としては「企業として売上向上を目指す戦略の中で避けられない」と

言われるだけ・・・。


かと言って黙って引き下がれません。

結果弊社のクライアントの企業は「大幅な家賃等の値下げ」ということで

店舗運営を成り立たせました。

しかし、それでも撤退した店舗もあるのが事実です。


今現状、各商業施設では「空きテナント対策」に追われております。

皆様も見た事があると思います。

施設の中にあったお店が閉店し、以降新しいお店が入っていなかったり、

仮囲いがされ空きテナントとわからないように壁に変わっていたり・・・。

そうなんです。結局店舗側はやっていけなくなりました。


商業施設の基本は「店子の繁栄が大家の繁栄」です。

しかし開店時期の集客を盾に大家さん側の商業施設の立場は強くなり、

みんな頭を下げて出店を望んでいた現状から、

単純に「大家の利益のみの追求」となってしまったのです。


そして空きテナントが埋まらない今、商業施設の実情を知らない方々への

リーシング、与信調査も通らないような業態企業への出店依頼と

無茶苦茶になっているのです。


弊社に相談にこられた方々には実情をしっかりとお知らせし、

どのような条件が適正なのか?収支シュミレーション、オペレーションイメージ等を

しっかりお知らせし、それでも出店というのであればお止めはしませんが、

お薦めはしておりません。。。


近い将来郊外には、廃墟となった商業施設が多々見られる予感がします。