2020年5月

緊急事態宣言の真っ只中

[コロナ禍という現実]という名の色 

一色で塗り潰された毎日を

先の見えない不安定な気持ちで過ごしていた。




当然の事ではあったが

コロナの打撃は 

長く付き合っていた取引先との関係性にも影響を及ぼしていた。

客足が止まり 仕事は激減。

売上の為に試行錯誤しながら 足並みを揃えて前に進もうともがいたが 

結果的には その取引先との関係性は

悪化していった。





時を同じくして その少し前にあたる

3月の中頃

年老いた叔父が他界した。




まだ少し寒く

でも

春にはそう遠くないというその頃

叔父が他界したことがきっかけだったのか

私は 妙な胸騒ぎを感じるようになっていた。




それは

決して気味の悪いようなものでなかったが

例えるなら

子供の頃の あの遠足の前日のワクワク…

プール開きの前日の 抑えきれないドキドキ…

ノスタルジックで…

ただ 遠く懐かしい…胸騒ぎ。




40代を生きる私にとっては

とてつもなく考えにくく

この先 

楽しい事はまるで起こるはずもないのに感じる

妙な胸騒ぎ…。




あまりにも 浮かれてしまうような感情に

戸惑い 悩んだ私は

結果的には 叔父の死が

その感情と

胸騒ぎみたいなものと

直結しているのだと思った。

叔父がこの世を去った事で

子供の頃のあの微かで暖かな記憶が

心の中で蘇っただけだろうと

そう思っていた。