天の川のほとりにAVを。 | nekodaraぶろぐ。

天の川のほとりにAVを。

7月の始めの話。

10月に結婚式を控えた友人から電話がかかってきた。

籍はもう入れて、翌週には新居での二人暮らしが始まるそうだ。

友人『そこで相談があるんだが…娘をもらってくれないか』

…バカ言うな。まだ生まれてもいないものを。僕はそこまでロリコンではない。

友人『おまえなら任せられる。20本もあるんだ。』

…何の話だ?

友人『AV。新居に持っていくわけにもいかず、困ってる。』

ふざけるな。捨てろ。

友人『それが難しいからキミに相談している』

燃えないゴミの日に出せ。

友人『家庭ゴミでか?』

もちろん。

友人『家族に見られたら恥ずかしいやろ』

じゃあブックオフとかで売れ。

友人『恥ずかしいやん』

そんな恥ずかしいなら20本もため込むな。
良くはないが、コンビニのゴミ箱に捨てろ。

友人『それ考えたんやけど、量が多すぎなんやて…紙袋いっぱい』

…まさか…ビデオ?

友人『だからAVやゆうとるやろ』

時代的にDVDかと思っていた。

友人『アホ。DVD20枚ならそんな困らん。現にDVD数枚は新居に持っていく』

オマエがアホだ。

友人『中学からコツコツためたんやぞ。中にはオサラバし難いものもある』

捨てろ。

友人『全部か!?俺の青春やぞ』

捨てる相談だったんちゃうんかい。

友人『譲る相談や』

捨てろ。

友人『預かるだけとか』

僕の実家での立場に悪影響を及ぼしかねないので断る。

友人『しゃあないな。でも公的機関は無理や。道端に捨てるか』

環境破壊は推奨しかねるが…ここは伝統に習って小中学生の目に付きそうな路上に放置してみてはどうか?

友人『橋げたとか河川敷か?』

うん。公園のトイレ裏とか神社とか。新しい世代が拾っていく事だろう。

友人『性教育か』

リサイクルだよ。

友人『夜勤の帰りにでも置いとくか…でも近所の子から「アダルトビデオのお兄さん」て慕われてまうやん』

オマエは名刺でも置いとくつもりか。捕まるからやめとけ。

友人『まぁなんとかするわ。』

職質されないようにな。

友人『じゃあまたな。今度、新居に遊びに来てや』

おう。新居祝いでも持ってくわ。

友人『AVな。DVDで頼むで。』

やかましい。

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2日後の七夕。

僕は焼きそばの具であるイカを捌いていた。

ハラワタを引きずり出し、頭を切り、開き、皮を剥く。

手が痒くてたまらないし、何より生臭い。

それで意識が朦朧としていたせいか

急に鳴りだした携帯を普通にとってしまった。

電話の主は、例の友人だった。

友人『ビデオ捨てたでー!!』

…そうか

友人『朝四時やったんだけど、明るいんやなぁー四時!!ハラハラしたわ!!』

…そうか

友人『なんやぁ、テンション低いなぁ』

貴様が電話したせいで、ついうっかり生臭い手で電話とってしまった…

友人『なんでや』

イカ捌いとったんよ。ヌルヌルだ…ニオイついたらどーしよ

友人『ええやん。イカ臭いのは元からやろ』

オマエと一緒にするな。