8/10は私の友人、オルガニストJan D’hulster 氏の誕生日で、メールを送ったら長い返事が来たのでした。


彼と出会ったのは約30年前。

写真はその頃のJan。


まだインターネットではなく、パソコン通信と言われていた時代に海外の人とメールをやりとりするサイトで知り合いました。


そのサイトではプロフィールに自分ができる言語を登録(当時は英語とドイツ語)していたのですが、世界中の奇妙な、オタッキーな男性からメールをもらいました。

まだメールの文章も、私の写真も見たこともないのにI Love Youを言うアメリカ人、武士道、ikebanaを連呼するドイツ人警察官、カナダのビザの取り方を教えてくる人…を覚えています。


私は人に出会う海外旅行をしたくて、パソコンで知り合った人たちと実際に会う旅を計画しました。

パソコン通信の速度は数Kバイトの時代でしたから、写真をアップロードできるわけもなく、デジカメも無かったので、姿を想像しながらひたすらお互いにメールをやりとりして文章で人となりを理解して行きました。

今ならFBですぐにどういう人かわかるんですけどね。


約一年のメール交換を経て、会おうと思えたのが台湾のバツ君とベルギーのJan君。他の人たちは、みんな脱落していきました…


中華航空で台北経由アムステルダム行きのチケットを取り、台北で半日時間があったので、台湾人バツくんと台北観光と中華ランチしてオランダへ。

アムステルダムのホテルが取れなかったので、ライデンに行きインフォメーションで、ホテルを探していた日本人大学生と知り合って、2人で部屋をシェアで宿を確保。

今ならネットで簡単にホテルも予約できるのにね。


ライデンのキューケンホーフ公園を見て、デルフト、フェルメールの絵画を見てベルギーに入り、そしてJan君の住むKortrijk(コルトレイク)に行きました。



Jan氏は駅に迎えに来てくれていました。




Jan君は私より一つ年上。

当時はコルトレイクの教会のオルガン弾きとコンセルバトワールでオルガンを教えていたり、演奏でヨーロッパツアーをしていました。



ポケットで手をずっと温めて、誰もいないコルトレイクの教会で私1人のために上の写真のオルガンを弾いてくれました。

天使の声が聞こえてきたかのように感じて涙が思わず出ました。


コルトレイクの教会


上の写真は彼の家の練習用電子オルガン。


お互いに作曲した音楽作品をカセットに入れて交換することもあったり、メールは毎年必ず互いの誕生日に交換することを30年続けています。


30年くらい前は毎年ヨーロッパに行っていたので、ピアニストをされていたお母さんのお宅に行ったり、ベルギーの有名リゾート地オステンドに住んでいる叔母さんの家に遊びに行ったりさせていただきました。


その叔母さんはお亡くなりになり、

ピアニストのお母さんは、手指、手首の痛みリウマチでピアニストを諦めて、今では耳も聞こえなくなってしまったというお知らせを受け取りました。


そしてJan氏自身もガンで大きな手術を受けたと教えてもらいました。


若い時の一年は、それほど変化が無いけれど、年をとると病気されていたり、お亡くなりになっていたりと変化が大きいように思います。


Jan氏はほとんどFBをやらないので、久しぶりに彼の写真を見たらすっかりおじいちゃんになっていました。

私の記憶の中では最初に会った頃の顔しか出てこないのですけどね。

そういう私も、その当時の写真と今の顔を比較すると美容整形したかのようにまるで別人ですけどね。


Jan氏即興のオルガン演奏


お互いに死ぬまでにまた会えるかしらねぇ。

教会で彼のパイプオルガンの演奏をもう一度聴きたいなぁ。


懐かしくなってしまったので書きました。




今回もお読みくださりありがとうございました😊