スリランカから本帰国して2週間。

お料理をすると、夫が美味しいを連呼して食べてくれます。


とは言っても、私は料理好きでもないし、得意でもありません。

そんな私でも日本なら、パパッと3〜4品美味しく作れます。

スリランカでは毎日献立を考えるのもつらかったし、作るのに時間がかかる割には

美味しく作れなかったことが多くて、どんどん作るのが嫌になっていました。


体調不良でキッチンに10分立っているのも辛くなってからはウーバーイーツに逃げることが多かったです。


しかし、

日本に帰って来て、この2週間は、私の主婦として失った自信が戻って来ています。

私が料理オンチではなかったと夫にも思い出してもらえていると思います。



​何が苦手だったのか?日本とスリランカのスーパーの違い


スリランカに行ったばかりの頃は、スリランカのスーパーの何もかもが新鮮で料理にもチャレンジしようと思ったので、楽しかったですが、長く住むにつれて辛くなりました。

特にコロナの影響で島国の輸入が止まってしまい、ただでさえ料理が苦手だと思っていたところに、品物がないことが辛く感じました。卵がない日が多かったのが特に辛かったです。


日本のスーパーでのお買い物って、お店側の販売戦略にまんまと乗せられているんですが、特売品があって、これを使って料理を作ろう!とか、野菜のそばにはその野菜を使って作れるメニューを提案する調味料が売られていたり、レシピのカードがあったりして、商品を見ているだけで次々に献立のアイデアも出てきます。

新商品も次々に出てきて、あれを食べて見たい、使って見たい、と言う欲望も掻き立ててもらえて、スーパーに行く楽しみも出てきます。


スリランカは、と言うと新商品はほとんどありません。

いつ行っても売られているものに変化がないどころか、買いたい食材が全く棚にないことが多かったです。

国にお金がないから、開発する力がない、輸入できるものが限られる…そしてスリランカ人は味にとても保守的。

季節もないから、旬の食べ物というものが基本的にないから、いつも同じ食材。

なので、お買い物がそんなにワクワクしませんでした。何かを作ろうというアイデアが出てこなくなりました。



​スリランカでの料理は時間がかかる


スリランカでのお料理。

私にとっては苦痛の時間にしかほかなりませんでした。

日本と野菜の種類が違うので作れるレパートリーが激減するし、調理時間がかかる割に、何品もパパッとは作れないのです。(私が料理得意ではないので)


時々テレビで見る、家事代行のスーパー主婦は、依頼者の冷蔵庫の品を見て1週間分の料理をパパッと作ってしまうけれど、私がスリランカのスーパーで買った食材を2時間で何品作れるのかやって見せてほしいわぁ、とよく思いました。夫はスリランカの野菜は嫌がって食べないので、使える野菜の種類はかなり少ないし、野菜そのものの味があまりよくないし、牛肉は美味しくないので買いませんし…。


スリランカの野菜は形がバラバラ、一つ一つのサイズが小さいものが多いです。

形がイビツなので皮は剥きにくいし、むいたらすごく小さくなってしまいます。

葉物野菜で新鮮なものは少なく、買いたい野菜や卵が棚からないことも度々。

虫がいるのも良くあること。泥もたくさんついています。

そういうのは、自然に育った野菜、手を加えていない野菜で、日本も昔はそうだったのはじゅうじゅう承知。

だけど、いかに時間をかけずにパパッと作るかにこだわる私には辛いのです。


お肉にしても、日本のように料理に合わせたお肉の切り方で売られていません。

薄切り肉は基本的に売られていません。

唐揚げ用のもも肉なんてありませんから、骨付きのモモから骨を外す。

豚ロースも骨がついているし、肉は基本カレーに使うのでぶつ切りで骨がついています。

コロナ禍では、頭を取って羽がないだけの鶏をいただいて、とても新鮮なお肉でしたが、内臓が全部ついたままで、捌くのが大変でした。


自分の母親の時代は専業主婦が多く、レトルトや冷凍食品も充実していなくて、料理に時間がかかるのは当たり前だった、料理とはそういうものということはわかるのですが、料理が得意でない私にしたら、今の時代で料理に時間を取られることがつらかったんです。



​スリランカの料理はカレーありき


日本の主婦は、和洋中のいろんなメニューを作ります。

企業が半調理のレトルトを作っていたり、味付け済みで最後の一工程のみ調理すればいいものが多いですし、お惣菜も種類豊富に売られています。


スリランカのお料理というと、ご飯、ヌードル、粉物と形は変わるけれど、いつも一緒に食べるのはカレー料理。

複数の野菜を使って調理するようなおかずが少ないと思います。


ナスカレー、大根カレー、ジャガイモのカレー、マンゴーのカレーなど、一つの野菜や肉魚に一種類のカレーを作ります。チキンカレーはチキンだけ、フィッシュカレーはツナだけとかで、日本のカレーのように複数の具材が一つのカレーに盛りだくさん入っていることはありません。


どんな食材を組み合わせて作ろうかと悩むことが少ないように思います。

私は、スリランカのお野菜に素材のおいしさを感じることがあまりありませんでした。

特にトマトは美味しいとは思えませんでした。日本人は生食でトマトを食べることが多いですが、スリランカ人はトマトを刻んでカレーに入れていることが多いので、野菜の味が濃くなくても、カレーのスパイスでなんとかなるんだなぁと思いました。


という感じで、なんでも辛い味付け、カレー味になってしまうので野菜のおいしさを追求しなくても、平均して同じ味に仕上げられることもあるから、いい野菜を作ろうというモチベーションが上がりにくいんじゃないかと思ってしまいます。


スリランカでは、スリランカ料理を作ることこそが1番美味しい食事が作れるのであり、そもそも日本料理、外国料理を作ろうとすることに無理があるんだと思います。(フランス料理やスペイン料理のレストランはないですから…ただしフランスパンとキッシュは食べられます)



これからスリランカで生活をされる方で

お料理することが大好きな方にはどんな土地に行ってもへっちゃらだと思うのですが、

私のように苦手に思っている人は、スリランカでの料理はちょっとめげるかもしれません。

ずーっとスリランカに住むのであれば、スリランカ料理を覚えるべきだと思います。

料理の腕が中途半端な人が1番悩みが多くなりますね。

スリランカではうまく料理できなくても、日本では時短でも美味しく料理できる方法が次々に編み出されるし、

料理が苦手でも日本に帰ってくれば誰でも美味しいものが作れるはず!大丈夫です。




今回もお読みくださりありがとうございました😊