本帰国の際、ソーウー(タイの民族楽器)をどうやって持ち帰ろうかと、引越しの下見に来た業者さんに楽器を見せようとしたら、ネックが抜けてバラバラになって、大焦り。
ソフトケースに入れて壁に立てかけていたのですが、カタンと倒れたのは知っていましたが、ケースの中でバラバラになっているとは思いもよらなかったです。
楽器の構造を知らなかったので、バラバラになったお陰で、理解できて、弦をどうやって張り替えればいいとかわかったのですが、自分で元どおりにできるのか不安になりました。
弦がどういう向きになっているのか、ネットの画像を見ながら組み立てて、なんとか見た目は元どおりなのですが、音が出なくなってしまいました。
楽器を買ったお店があるチャトチャックに行くのと、ソーウーの先生に直してもらうのと、どちらがいいか考えていたところに、メイドさんの顔が頭に浮かびました。
そうだ、ダメ元でメイドさんに直せるか聞いてみよう!
メイドさんは、いかにもイサーンあたり出身のような人で、いかにもソーウーを弾けそうな顔をしてるんです。
「ガビンさーん、ソーウー弾けます?」
「奥さん、弾けます。子供の時に習いました。」
「音が出なくなったのだけど、楽器をみてください。」
ということで、床掃除を中断して、メイド部屋にこもって10分。
結局音が出ませんでしたが、私が組み立てた時よりもしっかりと直った感じがしました。
多分音が出なくなったのは、弦を張り直して弓が当たる場所が変わったか、松ヤニがとれてしまったからだと思ったので、松ヤニをゴシゴシつけて見たら、だんだん音が出るようになって来ました。ホッ
ちなみにテレビドラマとか映像の撮影で、本当の演奏はプロの音だけれど、役者さんが当て振り(弾いているふり)をする時などは、新品の弦で弓にも松ヤニをつけないようにする、とバイオリニストから聞きました。
とタイの若い子に以前聞いてみたら、バンコク出身の子は弾けなくて、地方から出て来た子は、ちょっとだけ習わされたと答えました。
でもタイでは、日本のように音楽の時間に楽器を習わされる事はないようです。楽器を買えない子が多いからです。
さて、楽器は船便で送ることにしました。
自分の手荷物として持っていきたいところですが、ココナツの殻でできているので、日本に持ち込めないかもしれないのです。
ちなみに、友人が外国で購入した二胡を持ち込もうとした時に蛇革が使われているということで、ダメだったそうです。
エジプトで買ったオモチャのようなラバーバという弦楽器もよく見たら、蛇革模様のものがちょこっとついています。安かったから蛇革プリントの紙のように見えますが、本物だとすれば、こちらも没収の対象になりそうです。
ですので、ぐるぐる巻きにして船便で送ってみます。どちらも没収されたら仕方なく、日本にある楽器店で正規に輸入したソーウーを買い直すつもりです。