ドレスデンの音 | 青いTシャツの過ち

青いTシャツの過ち

今日も青いTシャツがそよ風に揺れる。

コリン・デイヴィス指揮ドレスデン国立管弦楽団のCDを買うのは久しぶりである。CDを買うの自体が久しぶりだし、ドレスデン国立管弦楽団のCD自体がめっきり新譜とはご無沙汰続きの時期があった。

その要因のひとつは2001年に当時の主席指揮者のシノーポリが急逝して以後、次のハイティンクはわずか2年で辞任、その次のルイージも前任者が残したしこりで居心地が悪かったのか、これまたわずか3年で辞任、と、指揮者不安定の時期が続いたこと。

さらにクラシックCD大不況に相まってレーベルの統廃合、改変の波で新録音の機会がぐっと減ってしまったこと。


そういったなか、ロンドン交響楽団が自主制作レーベルを立ち上げて多彩な指揮者との協演による新録音を出して好評を博したのを皮切りに、コンセルトヘボウ、バイエルン放送響、シカゴ響なども同様の形で自主製作盤をスタートさせた。メジャーレーベルに頼れない現状においての生ける道筋。

そしてドレスデンもその流れに続き自主製作レーベルを始めたのである。しかし、新録音は今のところほとんどなく、過去のライヴ録音の復刻CD化に終始しているのは、まだ指揮者の安定期となっていないためであろう。次期主席指揮者であるティーレマンにかかる期待は大きい。



青いTシャツの過ち
シューベルト/交響曲第8番ロ短調「未完成」 ブラームス/交響曲第3番ヘ長調

サー・コリン・デイヴィス指揮ドレスデン国立管弦楽団


世界第一線の伝統オーケストラから、超オーソドックスなレパートリーの録音が出ると、本当にホッとする。

質素な手織り木綿の一本一本から紡ぎだされる極上の弦、艶やかな金管を包むズシリと重たい手応え。

サー・コリンの指揮するこのオーケストラは最高の充実度のもと、そのパフォーマンスをもっとも滋味深く、しかし熱く発揮するのである。