「ギュッとつまった旨味」という稲。
作るたびにサプライズ、
そんな体験はめったにないね。
さて、芒種(ぼうしゅ)の時期に入って、
お米の苗が育てきました。
この季節は、
玉ねぎやニンニクの収穫、
サツマイモや大豆の種まきと。
何かと忙しいんだけど、
田んぼの準備もはじまるんです。
ほんとうに、
あれをやったほうが良いんじゃないか、
これもやったほうが良いんじゃないか。
と、試行錯誤をくりかえしてきて、
どんどん突き詰めていくと。
今度は、
「あれもしなくて良いんじゃないか?」
とか、
「これもしなくて良いんじゃないか?」
などと、
シンプルに行き着くまでに、
めちゃくちゃ遠回りをしてきました。
というのも、
はじめのころは稲も畑に植えたり、
水耕栽培みたいな方法も挑戦したりと。
いろんなやり方をためしては捨て、
ためしては捨ててきました。
そして、
「ようやくシンプルな方法に落ち着いてきましたね。」
たとえば、
プロレスラーみたいに派手な技で、
フォールを決めていたのに。
あるときから武道の達人みたいに、
最小限の力で相手を投げるようになって。
どんどん、
「技や精神が洗練されてくると…」
もう一度、
プロレスラーみたいに派手な技で、
お客さんを楽しませながら。
やってることは武道の達人のように、
無駄のないスタイルに変わっていく。
つまり、
「稲作りもやっと、余計な力を入れずに、
作れるようになってきたよね。」
シンプル・イズ・ベスト、
一週回って同じところに来るんだけど。
じつはそれは、螺旋階段のように、
1つずつ成長してるんだと思うんですよね。