帰り道、あー、あんなこと言わなければよかったのに…
などと思ったりした。
会社の人など、ほどよい距離感の人たちと話すときは
出しすぎてはいけない、入りすぎてはいけない、と
どこか気を使う。
で、
この本のことを思い出した。
「言わなければよかったのに日記」深沢七郎

文章の中に出てくる固有名詞が理解できず、
内容のマニアックさに途中でよくわからなくなり
読み終えることのできなかった本。
文学少女というものに昔はひどく憧れたが、
活字を読むということがとてつもなく苦手。
だから言葉より視覚で何ごと判断してしまう。
勉強も視覚で覚えていた。
じーーっと、単語を見て脳に転写するイメージで覚えていた。
本をガン見する姿は異様だったかも。
そんな積み重ねが、この会話のヘタさにつながり、
感じたことと言葉のスピードがまったく合わず、喋れない。
だから、早口の人をみると脳の中の伝達物質と口がつながって見える。
とはいえ、子供のころから言葉が苦手だったらしく、
言葉が喋れるはずの歳になっても
お腹空いた、眠い、などの欲求すべてを
ウーウーとうなって訴えていたらしい。
この本はもちろん深沢七朗の本として高い評価なのだが、
実は内容よりも本の表紙(字のデザイン)に興味ひかれて買った。
この表紙の字がなんだか気になってしかたなかった。
この字の主は “佐野繁次郎”
すばらしい装幀をすることで有名な人だった。
http://www.geocities.jp/sumus_livres/sano.htm
土門拳の写真集「ヒロシマ」の文字も印象深い。

それしても、この「言わなければよかったのに日記」を
理解できるような教養を身につけたいものだ。
今、読んだら少しはわかるかな。
ふたたび読んでみよう。