ル・ コルビジェ代表作の一つシェーズ・ロング
美しい曲線美が特徴的なソファ。
コルビジェが自身が寝る(休息する)為にデザインしたとも言われている。
黒くて大きい台座とスチール製のパイプフレームからなる本体に別れており、
本体側は無段階に弧に沿って角度の調整が可能となっている。
カッシーナなど、有名店で買うような場合は目が飛び出るような価格となるが、「リ・プロダクト」と呼ばれる製品ならば、身近な価格で販売されている。
※リ・プロダクトとは:意匠権の期限が切れた製品を、オリジナルデザインを元に出来るだけ忠実に復刻生産した製品。 ジェネリック製品と表現されることもある。多くのデザイナーズ家具にこの「リ・プロダクト」製品が存在する。クオリティはまちまちなので、良く吟味して購入してもらいたい。
実際に使ってみると
まず、結構な場所を占有する。
当然と言えば当然なのだが、「一人用のソファ」にしては存在感と面積占有率が結構あるなと感じる。
このLC4には黒や白の牛革タイプとポニースキンなどが存在する。
私が所有していたのが黒の牛革タイプ。
このシェーズロングに寝っ転がって、本でも読もうと思っても、それがなかなかに難しい。
まず、割と寝転がる角度が割とゴロンとした感じなので、首が疲れるという事。
そして、もう一つは「寝てしまう」という事になる。
「寝椅子」と呼ばれる、このソファはまさに休息のためにデザインされており、ちょっとゆっくりと本を読もうと思っても、休息へと誘われてしまうのだ。
テレビを見ようと思っても、同様で良い角度にしていると「首」が疲れてしまうし、寝てしまう。
では、もっと角度を起こしてみてはどうかというと、そんな普通のイスのような角度で使用するようには出来ていないので、無理なのだ。
美しい曲線美、、、、、、、(よく見ると、ホコリ地獄誕生の前ぶれ、、、、)
また、その美しい曲線やスタイルは、時に必殺のホコリ地獄を生んでしまう。
美しいスチールパイプにも、ホコリ。安定した使用感を生む、台座にもホコリ。
優しく体を包み込む曲線を活かした牛革のソファの裏側も大量のホコリ。
そう、ここにもホコリ地獄が出来てしまう。
※私はそんなに神経質なタイプではありません
コレを、リビングなどで使用すると、家族はフツーのソファやチェアなのに、自分だけゴロンと寝っ転がって「ン!?ナニー??」みたいになってしまって、疎外感というか、私だけ別感が発生してしまう。
これに座って(寝っ転がって)何かを飲んだりするのも、ほぼ難しいので、リビングには向かない。
書斎などのプライベートルームや寝室など、ちょっとゆっくりする場所に向いていると思う。
実際に所有していたが、あまりにも使用する時間が短いので手放すことにした。
このソファは使用する人のライフスタイルを選ぶのかもしれない。
ゆっくりした時間を自分の好きなように使える人にこそ、ピッタリなのかもしれないというのが私の感想だ。
【このレビューは私自身が所有しているもの、又は過去に所有していたものに対する個人的なレビューです。】