買い物カゴに2ℓのペットボトル2本を
入れてレジに 差し出した。
レジを打ち、会計した後
レジのおばさんは、
そのペットボトル2本が入った買物カゴを
私のカートに載せてくれようとした。
なんとサービスのいい、おばさんなんだ。
と思い、カートを差し出した。
しかし、おばさんは その買物カゴを なかなか
持ち上げることができず
ガタッ、、ガタンッ!!!
ガタタタッ!!!
どうやら、
レジ台と カートとの僅かな段差に
手間取っている様であった。
ふん、だから 女ってのわ……
私は鼻で笑ったあと
「いいですよ、私がやりますから」
といいカートに 自分で載せることにした。
親切心から ではない。
非力で情けない、その女を見蔑んだのだ。
差別というものは、なくならない。
自分より劣ったポジションの人間を人間は
見下すのだ。
たとえ、それが50歩100歩の 取るに足らない
僅かな差であったとしてもね。
いや、僅かな差だからこそ、差別するのだ。
僅かだからこそ、怯えているのだ
自分が出し抜かれることを。
自信がないから、見下すことによって
安堵したいのだ。
"自分は大丈夫"というお守りを手に入れたいがために。
私もその1人、見下すことによってお守りを手にいれたい人間である。
すなわち、自己保守型の差別主義者だ。
だから、自分より非力で、情けないその女を蔑んで 自らを高みに置いたのだ。
私の方が勝っている、優っている、
自分の価値を保つ、
その事実を確定させたいが為に。
やれやれ……と 呆れ顔の私は
買物カゴをカートに 載せた瞬間、
カートが横転し、前につんのめった。
ガッシャーンっ!!!!
ドテテッ!!!
「お、お客様様ー?!!大丈夫ですか?!!」
私は思った
「いやーっ!見ないでぇ〜っ!!!!!」
レジ台の 下に横たわる 無精髭のおじさんは
おばさんに 見下された。
(男のくせに……こんな重さの荷物も待てないの?)
(その年で、ペットボトル2本だけ買って行くなんて どうかしてるわね、この髭面バカ男…)
(だから、あなたは結婚できないのよ)
私が床に跪坐いて 茫然としていると
おばさんが、ペットボトルをカゴに拾い上げ
軽々とカートに載せてくれた。
どうやら、よくよく考えると
レジに貼ってある 感染防止のビニールシートが邪魔で 載せるのに戸惑っていたようだった。
※客側にビニールが貼ってあるので、
レジ台より 少し高くなっているカートには、かなり載せ難い。
反対に、私側からは、カゴを引き出せば良いだけなので、割と楽に載せられる。
横転したけど……。
しかし、わたしのプライドはダイヤよりも固い。
すぐさま 紳士的にこう言って差し上げた。
「私は大丈夫です、あなたは大丈夫でしたか?」
Σ(-᷅_-᷄๑)
意味が分からず、キョトンとする
おばさん。
おばさん「え、いや…お客様は…だいじょぶで……」
「私は大丈夫です、あなたは大丈夫でしたか
Σ(-᷅_-᷄๑)??are you okey?」
おばさん「え、いや……だいじょぶ…ですけど。。。」
私「そうでしたか、大丈夫ならよかったです」
Σ(-᷅_-᷄๑)
私は、優しく微笑みを残し颯爽とさっていった。
逃げたい! 早く!
逃げるは恥だが、とにかく逃げたいっ!!
((((;゚Д゚)))))))
という 思いを押し込めて
ゆっくりと威風堂々とした足取りで
出口と入口を間違えて警備員に「出口はあっちですよ」と言われながら。
お前が大丈夫じゃないだろ…
という視線を 強く背中に受けていたが
そんな視線は構ってられない。
私には守らなければならない大切なものがある。
そう、プライドという私が私であるための
ダイヤモンドよりも固い、私を形造る礎をね。
プライドを守るためなら
私は努力を厭わない。
こうして私は、今日もプライドを守ったのであった。
明日はどんな 私を脅かす出来事が起こるのだろうか。
くるなら、こい。
私はそれを のり越えてみせる。
プライド防衛隊、プラレンジャーの戦いは
明日もつづく
プライド、あなたを守るために。










