その日、跡部は朝から機嫌が悪そうだった。
いつまで経っても消えない眉間の皺といつもより若干低めの声にただならぬ不機嫌オーラを感じたレギュラー陣は、先程から掛ける言葉もなくただ遠巻きに見詰めるしか出来ないでいる。
「…何アレ?」
岳人の疑問も尤もだろう。
昨日までは普段通りだったはずだ。
圧倒的な存在感で氷帝に君臨する部長に尊敬と畏怖を抱く二年生トリオに至ってはもはら近付くことすら出来ず、三年とは若干距離を取りながら本日のイベント会場へと向かっている。
今日は親睦会と称して関東の数校が集められた練習試合があるのだ。
そんなに広くもない道をコートに向かって歩いていると、丁度十字路に差し掛かる辺りで左右から見知った顔が現れた。
それを真っ先に見た先頭を歩く跡部は、後から考えればどうしてそんな行動を取ったのか理解出来ないと頭を抱えたが、とにかくこの時は本能の赴くままにくるりと反対を向いて元来た道を戻ろうとした。
しかしすぐ後ろを歩いていた宍戸にぶつかりそうになり盛大に舌打ちをして立ち止まった。
その時。
「景吾!」
理不尽な仕打ちに文句を言おうと口を開きかけた宍戸は、結局何も言えず唖然と先に声を上げた前方の二人を見た。
あの真田と手塚がこちらを向いている。
あの、だ。
跡部が何かと突っ掛かりその仏頂面をからかうあの真面目を絵にかいたような二人だ。
余程のことがなければ人を下の名前で呼んだりしない彼らの、その言い慣れた躊躇のない呼び方はいつも跡部のことをそう呼んでいるのを明らかにしていた。
苦虫を噛み潰したかの様な表情で渋々振り返った跡部の前に二人が近付く。
氷帝のみならず、青学と立海のメンバーも常にない部長と副部長の言動に一種多様な反応をしながら、それでも好奇心には勝てないのか黙って三人の様子を伺った。
「…っだから、てめぇらは人前ではあんだけ名前で呼ぶなって…」
「景吾!」
間髪入れずに文句を打ち切られた跡部は嫌そうな顔をして二人を見上げた。
「お前、昨日で一体何回目だと思っている!」
「貴様は反省という言葉を知らんのか!」
こういう時ばかりなんでいつも息が合うんだと跡部は思うが、二人は器用にも交互に説教じみた言葉を並べ立てる。
常ならそれをせせら笑って反撃する跡部はしかし、この時ばかりは二人に対抗出来るだけの状態になかった。
「~クソッ、大声出すなよ、うるせぇな。頭に響くだろうが…。」
尚も頭がぐわんぐわんするぜと言いながら目を閉じてこめかみをぐりぐり指圧している跡部に、真田と手塚は盛大なため息を付いた。
「やはり二日酔いか…飲み過ぎだ。今日試合があることは判っていただろう。仮にも部長の自覚がないのか、貴様は。」
「ジジィどもが飲ませやがったんだろうが。大体てめぇらだって飲んでねぇとは言わせねぇぞ。」
「「嗜む程度だ!」」
又しても二人の言葉が被って存外に大きな声になった。
跡部の、ただですら不機嫌そうな眉間に更に皺が寄る。
「大体お前、祖父様達をジジィ呼ばわりするなとあれ程言っているだろう。」
「年配者は尊敬すべきであろう、景吾。」
幼子を窘める様な手塚と真田の言い方にさすがの跡部も反発するどころか諦めにも似た脱力感を覚える。
「てめぇらは俺の保護者かよ…。」
既にライバルの領域を越えた三人の言動に固まっていたその場に、手塚と真田によって更なる爆弾が投下された。
「違う、幼なじみだ。」


真田手塚跡部幼なじみ妄想(笑)
おじいさん達が悪友でいつも会合に連れて行かれる孫達とか。
真田と手塚が囲碁など始めたら暇なので片っ端から飲み始める跡部とか。
跡部はチェスには強いけど囲碁は弱いので不参加で。
ちなみに真田と手塚は名前で呼び合っていません。
跡部がなんでって聞くと、二人共微妙な顔をして相手に名前を呼ばれるのが想像つかない、と言ったとか。
物心つくまでは呼んでたんだと思います。
跡部には←じゃなくてあくまでも幼なじみでほっとけない二人。
千石跡部リョーマの仲良し三人もほのぼので好きなんですが、これだと跡部がお兄ちゃん位置にいるので、真田手塚跡部の弟位置もなかなかにいいなと思いました。

終わってしまいましたねぇ…。
丈瑠は何となく姫じぃには敬語かと思ってたんですが、普通に上から目線でしたね。
ああ、て(笑)
影じゃなくなったら途端に自信満々になっちゃって。
きっと彼は根っからの殿気質なんだと思います。
ドウコクの二の目が弱過ぎる気もしないでもないですが、まぁ良かったんじゃないですかね。
しかし一番最後にシンケンレッドの肩に手をおいて走り去るゴセイレッドをいつまでも見つめるシンケンレッドが切なくていけない。
そのまま反対方向に走ってってくれたらこんなに悶々としなかったのに、何か言いたいことがあったような、後ろ髪引かれるような、そんな姿にざわざわしていまいちすっきりしません。
まぁ戦隊の切り替え時期って見たことないから毎回ああいう感じで交代してんのかもしんないですけど。
ネタバレで養子になるとは聞いてたんですが、実際見ても無理があり過ぎた……。
なんかここまで大人の自分達を引き込んだ展開にしといて、最後は子供じみた帳尻合わせって感じなのがやたら冷めたというか、萎えたというか…。
でも久々に殿の晴れ晴れした顔が見れて良かったですけどね。
何だか皆同じ様に良かった的な顔して殿見てるのに、緑だけが別格に、言葉にしなくても俺には判ってっから的に見えたのは何故だろう。
それは殿←緑が好きだからの欲目ですか、そうですか。
だって十臓が居ないからさー。
それにしても最終幕、お互い身内もない同士家族になろうとか言って姫と殿がほのぼのと暮らす内に母息子の禁断の愛…ってなったら嫌だなぁ。