<完璧>を求めるレッスン。二人のセッションは誰もみたことがないクライマックスへー。
【作品】 セッション
【原題】 WHIPLASH
【製作】 2014 / AMERICA
【監督】 Damien Chazelle
【出演】 Miles Teller / J.K.Simmons
【ジャンル】 ドラマ
【時間】 106分
【ソフト】 Blu-ray
【評価】 85 / 100
~STORY~
名門音楽学校へと入学し、世界に通用するジャズドラマーになろうと決意するニーマン。そんな彼を待ち受けていたのは、鬼教師として名をはせるフレッチャーだった。ひたすら罵声を浴びせ、完璧な演奏を引き出すためには暴力をも辞さない彼におののきながらも、その指導に必死に食らい付いていくニーマン。だが、フレッチャーのレッスンは次第に狂気じみたものへと変化していく。
アメリカン・スナイパーに続き、オイラが映画館で観に行った2015年公開映画の中でも3本の指に入る作品の1つ。興奮と高揚がたまらないエンディングを観たさに映画館に2回観に行ってきました。でも、マニアの人に語らせると2回程度じゃ自慢することじゃないですね。
この映画を語る上で、やっぱり外せないのはキャッチコピーにもなっている『衝撃のラスト9分19秒』 まさに偽りのない的を得た表現でした。ぜひ、みなさんの目で確かめてほしいですね。
ストーリーとしては、登場人物も少なく時系列に一本道ですすんでいきますが、ドラマとしての演出や展開が素晴らしく、ラストのカタルシスへと繋がっていく気持ちよさは絶賛に値します。アカデミー賞3部門受賞も当然の結果ですね。
単なる音楽で成功を夢見る青年ニーマンとJ.Kシモンズが演じる鬼教官との青春サクセスストーリーではけっしてありません。青年ニーマンの屈折した心情とその傲慢さ、鬼教官フレッチャーの狂気じみたしごきや罠、二人に共感することなんてできないし、まともな感覚では観るに堪えないかもしれません。とにかく、主人公二人は狂っています。でも、その二人の異質な世界観・価値観が観衆に緊張を与え、最後までスクリーンに引きつけられてしまうのは間違いないです。
いろいろ難しいことを書いてきましたが、とにかく面白いの一言に尽きます。こんな面白い映画なのに、ミニシアター系での公開が中心で大型劇場公開が少なかったのが残念で仕方ありません。万人受けする映画ではないけれど、できるだけ多くの人に観てほしい映画でもあるし、ラストは是非大型スクリーンで観てほしかったですね。







