未遂のその後、本人はけろっとしてみえる。
下半身麻痺にならなかったのは本当に運が良かったとしか思えない。
彼女を守ったのはきっと見えないなにかだ。
娘の親友の子に電話口でおんおん泣かれ
付いてきてくれた私の姉も泣きながら、娘を見舞ってくれた。
息子も心臓が冷たくなるほど驚いたと言っていたが、もしも未遂で済まなかった場合にはどんなふうに私たちは変わっていただろうか。
多分 そこで時は止まってしまっていただろう。
私は今月末には日本に帰る。
老いた母は何も知らないので、長く居るわけにはいかない。
私自身もここには長くはいれない。
腫れ物に触るように
または行動を縛り付けるようにするとしたら
娘のストレスになるだろうから
父親の元ではないこの家で
しっかりと自立していけるようにするほうが
今はいいかと思う。
息子が協力的だといいけれど、それは親の考えで
彼は彼なりの事情がある。
できるだけ娘に会えるよう
日本に来てもらったり、私がソウルに行ったりするように頑張るしかないかな。
私はなぜ泣けなかったのだろう。
あまりの突然のことで、どこかが止まってしまった気がする。余波がこないといいけれど。
今は何も感じられない。