じゅんと暮らす毎日
俺が新聞や本を読んでいると、じゅんは少し離れたところでこちらを眺めていて、テレビを観始めるといつのまにか膝の上に乗ってくるのは昔と変わらない
じゅんと暮らすようになってから、外に呑みにいくことは滅多になくなった
風呂上がりにウイスキーの瓶をテーブルに置いて氷を入れたグラスを手にキッチンから戻ると、先にじゅんがソファーに座っている
いつのまにか俺の左が、じゅんの定位置になっていた
昔、弾いていたピアノ曲のレコードをかけると、じゅんの耳がピクッと動いた
覚えてる?
にゃ?
カノンだよ
ねぇ、じゅん
じゅんは俺を探して会いにきてくれたの?
にゃぁ
じゅんはどこからきたの?
前の飼い主はどんな人だった?
じゅんは俺の顔を見て首を傾げている
ちょっと飲み過ぎたか
背中を丸めて俺の膝に乗せた頭を撫でてやると、気持ち良さそうに目を閉じた
じゅん
俺のところにきてくれてありがとうな
これからはずっと一緒だよ