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啓子さんと知り合ったのはアムステルダム。
姉の友人だったからだ。
姉の住んでいた古ーいアパートとは違い、素敵なフラット。
私は鍋をごちそうになったり、ゴッホ美術館(郊外の)に連れて行ってもらったりして、そのとてもインテリジェントで気の強い、変だと思ったら躊躇せず文句を言う啓子さんが好きになった。
姉が日本に戻る決心をして、オランダ人との離婚後も一人で暮らしていた啓子さんも日本に戻ってきた。

啓子さんは乳がんになった。
癌は進行して脳も侵し始めた。
「お買い物してても途中でバタンと知らないうちに倒れちゃうのよぉ。」
でも一人で東京目白のアパートで翻訳の仕事をしながら暮らしていた。
姉と遊びに行ったとき、「壁に絵を掛けたいの。手伝っていただけるかしら?」と啓子さん。
3人でこの絵は暗めだからこっちに、これはここにと場所を決め、物差しを出し、色々計算していくつもの絵を飾った。

先日うちでポスターを飾るのに、私がテキパキと左右の高さを計算していると、主人が
「うまいね~」って。
急に啓子さんと姉と3人で過ごしたあの時間が懐かしく思い出されて悲しくなった。

啓子さんは強くて綺麗で優しくてとても素敵な女性だった。
啓子さんが亡くなってからどれだけが経つだろうか。
私の心にいつまでも残っている啓子さん。