おはようございます音譜

 

皆さん、この10連休いかがお過ごしですか?

私はおかげさまでのんびりのGW

 

久しぶりに気兼ねなく読書にいそしんでおりますニコニコ

 

 

そして一気に読んだのがこちら



 

『ヴィオラ母さん』 ヤマザキマリ

 

ヤマザキさんのお母さんについてのエッセイ。

 

ヤマザキさんのこれまでの著書の中で

たびたび登場してきた型破りなお母さん。

14歳の我が子をイタリアに一人旅に行かせたというだけで

その破天荒ぶりは伝わってきたんですが、

このエッセイには想像を絶するパワフル母さんが描かれていますDASH!

 

 

ヤマザキさんの幼き頃のお母さんとの思い出が

面白おかしく綴られていますが、

私と同世代で同じ北海道で育ったヤマザキさんが、

こんな生活を送っていたということに驚きを隠せません!

 

シングルマザーとして、

オーケストラの演奏者として、

毎日を馬車馬のごとく、必死に駆け抜けたお母さん。

そして、ほとんど家にいない母親を待ちながら

妹と家で過ごした、幼いヤマザキさん。

 

今の時代なら、育児放棄、児童虐待と言われるかもしれない

過酷な環境で育ちながら、ヤマザキさんからは

まったく母親への恨み節は聞こえてきません。

 

自分が大好きな音楽に全身全霊を傾けている母親の姿に、

自分の足でしっかりたくましく生き抜く母親の姿に、

自分の子どもに対し一人の人間として接してくれる母親の姿に、

唯一無二の母親の姿を見たと、

将来の自分の生き方に大きな影響を得たと

心から感謝しているのです。

 

 

親というものは、子供にとって、

まず強く生きる人間の手本であるべきだと思うし、

手放しでも子供がしっかり育っていけること、

生きていけることを信じてあげるべきなのだと思う。

現代では仕事のためにやむなく子供と離れて過ごすことに

不安を覚えるお母さんも増えている。

でも、制限された時間は親子にとって

何よりも貴重なものになる。

だからこそ、お互いの愛情はよりいっそう尊く、

そして説得力のあるものとして伝わりあうのではないだろうか。

(原文ママ)

 

 

お母さんは、音楽が好きだからやり通す!

そしてあなた方を守るために働きに出る!

寂しい思いをさせているかもしれないけど、

お母さんを待っていてくれてありがとうね!

 

 

ヤマザキさんのお母さんからは、

子どもに対する一切の後ろめたさは感じられません。

ただ一生懸命自分の好きなことをして

生きる姿を子供たちに見せるだけです。

 

だからこそ、子どもであるヤマザキさんに

恨み節や卑屈な気持ちが芽生えなかったのかもしれません。

 

 

 

本書の「はじめに」にあるように、

この本は子育てや女性の自立についての

ハウツー本ではありません。

 

でも、枠にはまりがちなこのご時世に

何かしらの息苦しさを感じているお母さん、

特に働くお母さんにとっては、

周りの空気の酸素濃度が一気に上昇したような、

爽快感が味わえるはずアップ

 

 

久しぶりの読書に大満足の1冊でしたドキドキ