おはようございます![]()
先日、NYに引っ越すお友達家族とのお別れ会をしました。
お仕事の関係でNYに住むアメリカ人のご主人と
離れて暮らしていたんだけど、今回家族一緒に住む決断をした彼女。
うちの子どもたちと同級生でもある娘さんたちの
教育環境などいろいろ考えた末の大きな決断!
彼女たちの未来に幸多かれ![]()
いつかNYに遊びに行きたいなぁ~。
さて、読書は大好きな作家さんのこちら。
『遠い山なみの光』 カズオ・イシグロ
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故郷を去り、イギリスに暮らす悦子は
自分の過去を振り返る…。
戦後の復興の明るい兆しが見え始めた長崎。
戦争によっ失うものも多かった悦子であるが、
仕事が順調な夫と結婚し、出産も間近に控えている。
悦子の住むアパートからほど近い川沿いのあばら家に
暮らす母子、佐知子と万里子。
以前はなに不自由ない生活をしていた佐知子も
戦争によって人生を狂わされた一人であった。
今は無責任なアメリカ軍人に振り回されつつ
未来への一縷の望みにすがっていた。
一方、戦時中、軍国主義に教育者として加担したとして、
今では教育界で批判されている悦子の義父・緒方。
敗戦という歴史的に大きな転換期を迎えた長崎。
まだ足元がおぼつかない時代に、
新しい生活を、幸せを掴もうとあがく人々の姿が、
悦子自身の人生と重なる…。
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作品全体に漂うほの暗さ、イシグロ文学の世界観です。
昔を回想している主人公の現在の生活の場・イギリスの
雨続きの天候にもうまくマッチして、
何処までも陰鬱とした重たさ…。
米国か英国かって言われたら私は英国文化の方が好きだけど、
間違いなく英国の方がどんよりとした舞台装置としては
向いてますよね![]()
アメリカという場所はどこか楽天的な気分を呼び起こします。
未来に対して、「何とかなる!」みたいな。
だから、
戦争の爪痕が人々の心に深く残る長崎の風景と、
故郷を去った後も苦難の連続だったイギリスの風景が、
時空を超えて、「どんよりとした」空気感でつながっているんです![]()
どこまでも自分勝手な佐知子に
最初から最後まで共感できず苛立ちました![]()
子どもそっちのけで、男に入れあげてるとしか思えない!
でも、
生き方も考え方も全く違う悦子のその後の人生が、
不思議と佐知子のそれと重なるんですよね~。
人生って分からないものです。
曖昧な記憶を道しるべに過去を辿る。
これまたイシグロ文学の真骨頂![]()

