おはようございます![]()
日本シリーズ、北海道日本ハムファイターズ優勝![]()
その興奮冷めやらぬ北海道です![]()
今年の日本シリーズは、毎試合接戦で力が拮抗してたし、
広島の黒田、日ハムの大谷など注目選手のお蔭で
すごく見ごたえのあるシリーズでした![]()
優勝が決まった時も、広島ファンが
日ハムに温かい拍手を送っていたり、
そのマナーの良さに感動しました![]()
広島市民の野球愛を感じるわ。
それもこれも全部ひっくるめて、
良いシリーズを見させてもらったなぁ~![]()
さて、読書の方はそんな爽やかさとは無縁な作品を。
『犯罪小説集』 吉田 修一
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「青田Y字路」
学校からの帰宅中、小1の少女が行方不明になる。
事件は未解決のまま10年の歳月が流れたが、
ある日、場所でまた別の少女が失踪する。
10年前の関係ははもちろん、村人たちも皆興奮状態になり、
ある一人の青年を犯人だと追い詰めることになる。
「曼珠姫午睡」
かつての小中学校時代の同級生だったゆう子が
殺人事件の容疑者で捕まったと知った英里子。
報道では彼女にまつわる男女の愛憎劇が伝えられていたが、
思い返してみれば、中学の頃からじとっとした色気をたたえた
ゆう子の記憶が蘇ってくる。
同じ女として、彼女と自分との分岐点はどこなのか…。
「百家楽餓鬼」
大手運送会社の御曹司永尾は、子供の頃からなに一つ不自由なく、
父が興した会社でも才覚を発揮し愛する妻も持ち、充実した日々。
マカオでカジノの味を覚えるまでは…。
最初の頃はストレス発散で負けて当たり前と割り切って遊んでいたが、
そのうち掛け金はどんどんエスカレートし、のめり込んでいく。
会社の金も使いこみ、彼はいよいよ追い詰められていく。
「万屋善次郎」
限界集落と呼ばれる村に1匹の愛犬と暮らす善次郎。
都会で暮らしていたが、ひとり暮らしの父親の介護で帰郷。
62歳だが、一回り以上も年上の村人しかいないこの村では
とても頼りになる存在だった。
しかし、ある行き違いから村のまとめ役から睨まれてしまい、
完全に集落で浮いた存在になってしまった。
そして、ある日集落を恐怖の淵に落とす惨劇が起こってしまう。
「白球白蛇伝」
かつてのプロ野球界の頂点に立った一人の投手・早崎。
順調にスターダムに駆け上がったが、選手寿命は短く31歳で引退。
その後も浪費クセから職を転々とする生活を送っていた早崎に
救いの手を差し伸べたのは、元々は早崎のファンだった田所。
しかし田所が経営する会社に雇われた後も借金を辞めない早崎に、
田所最後が通牒を言い渡した時に、事件は起こる。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
5編からなる短編集。
本のタイトルからも分かるように、
どの話も「犯罪」にまつわる話なので、
最初から不穏な空気がまとわりついているのです。
まさしく「陰」の吉田作品の真骨頂![]()
「百家楽餓鬼」は、
カジノのバカラにはまって会社のお金を使い込んで
破滅したある大手製紙会社の御曹司がモデルなのかな?
そう言えば、そんな事件をあったなぁ。
それくらい世をにぎわす事件なんて次から次へと起きて、
人の記憶から忘れ去られていくんですよね。
異国の地での孤独感
男と女の痴情のもつれ
ジャンブルに身を落とした成れの果て
狭い世間の閉塞感
華やかな舞台からの転落
犯罪に手を染めるきっかけは人それぞれ。
そして、犯罪者と自分との境界線も実は紙一重。
この類の小説を読むたびにいつも思います。
「百家楽餓鬼」以外の話では、犯罪者の心中は一切描かれていません。
それどころか、犯人だろうと思われている人物が本当に犯人なのか
分からない話さえあります。
これまた吉田さんお得意の放置プレイですね![]()
ところで、この本には愛蔵版もあるんですよ。
とっても立派な箱に入っています。
熱烈な吉田ファンならそっちを買っちゃうんだろうな~。
私も吉田ファンだけど、さすがに高くて買えませんでした![]()

