※パンバスのネタバレしますので、内容を知りたくない方はスルーしてくださいね

 

公開初日、行ってきました~!

しかも、初回からラストまで、5回見てきました(笑)

全国公開じゃなくて、近くでやってなくて見に行けない人もたくさんいるのに、こんなに近くで上映してくれる事に感謝お願い

京都の舞台挨拶で1回見たけど、早くもう1回見たくて仕方なかったので、この日がくるのをどれだけ楽しみにしていたことか。

 

公開初日に私がイオンシネマに1日中いるということで、ママ友や地元の韓流仲間が入れ換わり立ち替わり一緒に見てくれました。

お客さんの入り的には、1回で10~30人程度で決していい入りとはいえなかったです。

そして地元徳島、健ちゃんファン、どこ?(笑)

ほぼまいまいファンといった印象でした。

 

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私はこの映画、本当に好きです。

健ちゃんがタモツ役をやってなかったら・・・それは正直また印象が変わってくるかもしれません。

このタモツさん、ほんまにバカみたいに元嫁の事が好きで。

浮気されて、その人と続いてることも知ってて、それでもヨリを戻せるなら戻したいと。

元嫁アイコさん(時々アキコに聞こえてそこもキュンキュンします←ほっといて)は専門学校の先輩で、タモツは学校中退してアイコさん追っかけて上京して。

大恋愛した・・・というタモツさんだけど、大恋愛したのはタモツさんのほうだけだったんだよね、きっと。

アイコさんは、自分の事をめちゃくちゃ好きで、家を捨ててまで自分を追っかけてきてくれたタモツを好きではあったけど、ちょっと重たかったんじゃないかな?

あまりにも好きだと言われて、その気持ちがどこから来るのか?と、逆に不安になる気持ち、ちょっとわかるなー。

一見、アイコさんに一途なように見えるタモツさん。

でも、パン屋さんでふみちゃんと再会してすぐゴハンに誘ったり、パンを焼きたいとお願いしたり、最後は「うちに泊まれる?」とふみに聞かれてちゃっかりついて行ってるあたり、心の底のほうではグラングランに揺れてたんだと私は思う。

一途なようで優柔不断、その上「実は昔、俺もふみの事が好きだったーーー!!正直惹かれてる自分がいて戸惑っているーー!!でも、昔のふみと、今のふみの間にアイコがいて、やっぱりアイコのほうが好きだーーー!!」と正直に言うあたり、かなり不器用でもあり。

 

そんなタモツさんとは違って、元カレの事をばっさり捨ててしまってるあたり、ふみちゃんは元カレの事をそこまで好きじゃなかったんだろうなって思いました。

お付き合いしながらも「好きは好きだけど、なんかちがうんよな~・・・」みたいな人っているよね(笑)

でもほかにいい人もいなくて、ダラダラ付き合ってたら急にプロポーズされて戸惑って。

そんな時に、初恋の相手(しかも付き合ってないし告白の返事ももらってない)タモツさんにバッタリ出会ったら、そら運命だと思うし、いきなりご飯に誘われたらちょっと期待もするよね。

居酒屋でご飯を食べるシーンで、2人の間にブランクもありながら、中学校の幼馴染という関係でよそよそしくもなく、居心地の良さと悪さが微妙に入り混じった感覚がして、あのシーンは見てて少しむず痒い感じがしました。

 

バスの洗車のシーンで、すでに初恋の相手タモツさんが気になってしょうがないふみちゃんが、斜め後ろからタモツさんを眺めるシーンがすごく好きです。

きっと中学校の時に眺めたタモツさんの姿と重ねて、その頃の大好きだった気持ちを思い出して、あの時好きだったあの人と今こうしてるんだなっていうふみが感じてるであろう不思議な気持ちが見えて、胸が苦しくなっちゃいます。

 

この映画は、ふみちゃんが「こじらせ女子」と言われてますが、こじらせてるのはタモツのほうちゃいますの??

タモツさんのことを気になってるふみちゃんに、パンを焼きたいとお願いして貴重なお休みをつぶさせといて、「クッキーも作れる?アイコにも何か作ってあげたくて」とか言うし。

ここでふみちゃんが動揺して、くまさんパンの顔書いてたチョコペンがゆがんじゃいます。

そんなふみちゃんの苦しい気持ちも知らず、タモツさんは感極まってふみちゃん相手に「もう一度結婚してください」とか言い出すし(なんやねんタモツ!)

再会してすぐふみちゃんをご飯に誘ったり、パン作りしたいって言って、さとみちゃん家の幸せがつまりまくったキッチンで新婚夫婦みたいな事させるし。

女子からすると、初恋の相手がそんな風にどんどん近付いてきてくれたら・・・

ほら期待しかないでしょ??(タモツのあほーーー!!)

 

そしてもう一人の重要人物が、ふみちゃんを好きだったさとみちゃん。

今は結婚して子供もいるという設定だけど、このさとみちゃんの存在、この映画の中でめちゃくちゃ大きい。

今、ジェンダーの問題って、結構深刻になってて。

いろんな性の形があって、本当に難しい。

多分近い将来、トイレは3種類できるかもしれないという時代がそこまできてたりもします。

脚本家は何を想ってこのさとみちゃんの存在を入れたのだろう?

このさとみちゃんが、昔ふみを好きだったからこそふみに幸せになってほしいし、ふみの表情を全部読んで(ここが女性目線だなって思う)たもつに「ふみを傷つけないで、その気がないならちゃんと伝えてあげて」とジャブ入れたりして。

 

それぞれの初恋が今につながって、大人になってただ好きという気持ちだけでは突っ走れないもどかしさもあって。

この映画の最後を見て、健ちゃんがそれぞれ感じ方が違っていいのかなって思ったと話してましたが、私は何度見ても答えが出ます。

 

あの後2人は付き合います!!

 

最後のシーン。

「俺達、付き合おっか・・・・いや、なんでもない」

「いいよ」

「えっ?」

「その代わり、絶対に私を好きにならないでね」

「・・・じゃ、やめとこ」

 

「好きにならないでね」と言ったあとのふみの嬉しそうな顔、「やめとこう」と言ったたもつの幸せそうな顔。

早朝の濃い藍色の空の下、2人並んで歩く姿がだんだん小さくなります。

ちょっと可愛くタモツに体当たりするふみ。

この時のタモツの顔は見えないけど、きっと元嫁のことをふっきれそうだなっていう確信みたいなものを感じてたと私は思いました。

わたし世代のママ友達も、みんな同じ意見でした!

しかし、私の前に座っていた女子高生らしき集団は「え~~!付き合ったらいいのになぁ!なんでやめるん??」って話してました。

そっか~、若い子は聞いたことがすべてで、その裏にある意味とか考えないでほんとまっすぐなんだなって思って、すごくかわいかったです。

 

そして、一緒に見てくれたママ友は、冒頭のパンで殴打事件に爆笑し、さとみちゃんが出てきて「ひよっこ~~!」ってなって、山の上で突然叫ぶタモツさんにびっくりして「健ちゃん急にどないしたん?」と我に返り、タモツの息子の名前「ともお」に「昭和~~~!!いい名前なんか?今の時代~!団地ともおを思い出して笑ってまいそうになった」と言ってました笑い泣き

そして韓流仲間は「いつヒロインがバスにひかれるのかと心配した」と言ってました(笑)

確かに韓流ドラマや映画、だいたい事故るもんな(笑)

途中出てくるリンゴの意味も、韓国では「リンゴ」と「謝罪」が同じ単語なので、何を謝ってるのだろう?ってなったし、確かにこの映画、韓国映画によくある感じがしています。

いろんな人と見て、いろんな取り方があって、見た後みんなでご飯食べながら盛り上がれる映画だなって思います。

 

では、私の好きなたもっちゃんBEST3を発表~~~!(誰も知りたくはないでしょうけど言わせて)

 

3位!・・・・さとみの家に入った時、どろぼうの気分と言ったふみに向かって言う「なんも盗るなよ」と優しく冗談を言うたもつ

 

2位!・・・・バスの洗車のシーンで、ふみが自分の事を話そうとした瞬間「聞くよ?」と言うたもつ

 

1位!・・・・ふみの家でお風呂上りに出てきた瞬間「パジャマだね」と言われ、濡れた髪を拭きながらよくわからなくてニッコリ笑うたもつ

 

でした

ほかにも「おいでおいで」とか、ソファーの寝顔とか、「ゴッホ、ピカソ、たもつ?」とか、山下健二郎として見ると大好きな表情やしぐさがありすぎて。

でも、見事にどこにでもいるようなたもつさんを演じてた健ちゃんの演技力をすごいと思ったし、ふみは深川麻衣ちゃんにしかできない役だな~って思いました。

 

あ~・・・あの笑顔を見たくて、また映画館に行ってしまいそうです。

 

最後に

ふみがたもつの笑顔を見ながら似顔絵を書こうとして、ふと書いてた「alone again (naturally)」の意味がわからなくて調べたら、

Naturallyという人?グループ?が歌ってる「alone again」がひっかかってきて、聞いてみたらよく知ってる曲で。

しかも結構好きな曲だったけど、今まで意味も知らず聞いてました。

意味を調べたら、婚約者に捨てられて式場に取り残され、もうビルから飛び降りて自分の辛さを思い知らせてやろうか?父親も死んで、母親も死んで、孤独だった、また孤独になった、当たり前のように・・・っていう、なんとも悲しく苦しい曲でした。

明るい曲調だったので、こんな内容だとは思ってもなくて。

でも、ふみはこの曲の意味を知ってて、たもつの寝顔を見ながらこの曲を思い出したんだろうな。

いや、タモツのプロフィールはこの曲の中から生まれたのかな?って思いながら歌詞の意味を読みました。

 

『パンとバスと2度目のハツコイ』

 

ある意味中毒性のある映画です。

健ちゃんファンじゃない方も、是非見に行ってほしいなって思いますドキドキ