外出自粛が始まってから、三食用意するのが本当に辛い。
気分が乗っているときは、新しいレシピにチャレンジしたり、子供とパンをこねてみたりするが、毎日三食用意するとなると、もう食卓の彩りが揃っていればいいやという感じで、単純な皿が増える。
ごはんと味噌汁、ブロッコリーとトウモロコシを茹でて、冷奴とトマトを切って、あとは肉か魚を焼いてカット野菜を添えるだけ。
カレーやポテサラでさえ、気合いを入れないと作れない。
コロッケや唐揚げは、後片付けを考えると、どよーんとしてしまう。

こんなに手抜きをしていても、週一ぐらいの頻度で、もうまな板も包丁も見たくない!という日が訪れ、デリバリーにお世話になる。
最近は寒いこともあり、出番が多いのがMeaípeとRong heだ。

MeaípeはPraça da árvore駅近くにあるムケッカ専門店である。
ムケッカといえばデンデ油やココナッツミルクが入ってこってりしたイメージがあるが、Meaípeはエスピリト・サント州のムケッカで、オリーブオイルを使ってトマトと魚介類がたっぷり入り、さっぱりしている。
ざっくり言うと、トマト入りブイヤベースをごはんにかけて食す感じだ。

Rong heは、言わずと知れたカジュアルな中華で手頃だ。
しかも、外出自粛が始まってから何故か美味しくなった。
気のせいかと思ったが、明らかに今までよりも味がこなれている。
外出自粛で経営が厳しくなり、雇いのブラジル人料理人を解雇せざるをえなくなり、中国人であるオーナー一家自ら腕を振るってるのではないか…と勝手に想像している。

コロナによる休業のせいで、看板を下ろした店も少なくない。
生き残って欲しい店はデリバリーを取って応援しつつ、自粛の日々を乗り切るのである。