先日、「フクロウを飼育することはかわいそうだとう思いませんか?」とのコメントをいただきました。
こちらのサイトを見ての意見だったようです。
http://www.arcj.org/animals/zoo/00/id=919
「【署名】拘束されて動けない フクロウのカフェの撤廃を」について、僕も見ました。

こういう問題は水掛け論になりネット上では決着はつかないと思うので、僕の個人的な意見ですので、反論はご遠慮ください。

「拘束」についてですが、足に皮のバンドをするのは、数万年前からの猛禽の飼育方法の一つといわれています。
理由として、猛禽は足が太くて丈夫であり、インコのようにバタバタと飛びたがらないから。
「自由に飛べる」ようにしてあげたい、とのことに対し、嫌なことがなかったりすれば、猛禽はその場でじっとしているのです。たしかにカフェでは不特定多数の客に触られるので、「嫌になり」飛びたい(逃げたい)ことも多いでしょうね。
しかし、ペットとして家庭で飼われているフクロウはアチコチ飛び回るものではありません。

犬に首輪を付けて散歩させるのを誰も「拘束」とは言わないし、「かわいそう」と言わない。
それは犬がペットとしての歴史が長く、首輪で散歩が当たり前になってるからだと思います。
犬は首の周りの筋肉が発達しているので首輪をしても苦しくないそうです。
でも猫は首輪をすると苦しい。だから猫はハーネスにしてあげないといけないのに、猫に首輪を付けてリードを付けても、それを批判する人は少ないですね。
金魚や熱帯魚もあんな小さな水槽で生活するのだがら、川や海に比べれば、ずっと拘束性が高いと思うけど、それを批判する人は少ない(聞いたことがない)。
鳥は大空を飛ぶから飛び回れる広い環境がいい、ということについて、それは飛び回ることで広範囲でエサを取る必要があるから飛ぶのであって、エサがあれば広範囲には飛びません。
飛ぶことは非常にエネルギーを使うので、飛ばなくてエサが食べられれば飛ばないのです。
野生動物は人間と違い、生きるための意味のある行動で、レジャーで飛ぶわけではありません。

インプリントだから、野性味が強いから、犬猫のように本来ペットだから、といった理由で「飼育してもいい・悪い」といいきれるものでもないと思います。
そして人工繁殖ですでに一番かわいそうな思いをしているのは犬や猫、インコなどの古くからペットとして飼われている動物です。
綺麗な色やスタイルと目指して、人工交配を繰り返し、そのため当然血が濃くなり、障害のある子が生まれることも少なくなく、多くのブリーダーはそれらを殺処分している現実をご存知ですか。
「【署名】拘束されて動けない フクロウのカフェの撤廃を」についてですが、もっとフクロウの生態とペットして飼育方法について勉強してから声をあげるべきだと思いました。
基本的な知識もないままに声をあげても、感情論だけで説得力もありません。
でも、僕も現代のフクロウカフェは疑問が多いです。すべてではないです。一部の悪質なカフェです。
フクロウについての知識も経験もない人が「商売」だけで、または「かわいい」と思っているだけでやっているカフェが少なくありません。そんなカフェのフクロウを見ると僕も悲しいです。
最後に、フクロウはペットにすべき動物でない、という意見に対し、犬や猫はペットにすべき動物なのかと、逆に疑問を思ってしまいます。それを言っていると、牛や豚は「食べらるべき動物だ」となってしまいます。
ペットにすべき云々よりも、ペットとして飼うためには、まずその動物を知り、その動物にとってより良い環境を作ってあげることが大切だと思います。
野生では肉食動物は獲物を見つけるのがとても大変だし、敵も多く寿命も短いでしょう。それがペットで飼われることでエサの心配をしなくてよく、寿命も長いのが一般的です。どちらがと動物にとって大切かなんて、わからない。
とにかく、フクロウに限らず、動物をペットして飼うなら、その動物をよく知り、しっかりしたか環境を整え、大切に飼いたいと僕は思ってます。