以降、喪黒福造(もぐろ ふくぞう)と呼びます。
喪黒福造に連れて行かれたのは道玄坂近くにあるバーでした。暗い大人の雰囲気な店です
でも、その店で喪黒福造とどんな会話をしたか全く覚えてません。終電も危うい時間になって、私はそろそろ店を出ましょう
と持ちかけました。日本なら当然ですが、一軒目も二軒目も割り勘です。
すると、駅に向かおうとした私の手を喪黒福造がいきなり握って来たのです

「もう少しいいじゃん
」
「無理無理、帰れなくなるっ
」
「いいじゃん、帰れなくて。もう間に合わないよ
」
「いや、意地でも終電で帰る!
」
そう言ってるのに、喪黒福造は強引に手を引っぱって逆方向へ歩き出しました。
ほんっと迷惑!
てか、気持ち悪いから手を離して欲しい!

と、内心イライラしていましたが、なかなか言い出せず




したら、喪黒福造は人気のない暗い道へ入って行こうとしたのです。
こいつ、下心があるんだな
と、その時になって、ようやく気付いたのです。遅すぎですね



私は世間知らずというか、無防備だったというか、知らない人と会うことがどれだけ危険かを全く分かってない未熟者だったのです




どうなる、私
つづく
