スプリンターズSの件があり、久々に福永騎手のコラムを読んでみた。
勿論、彼自身もミスを認めており反省をしている。
ただ一人のファンとして違和感を覚える部分がある。
それは直線、脚はあったが上手く捌けなかったことを敗因にあげていること。
何度も映像を確認したが、どう考えても直線では万事休すの状態、上手く捌く捌けない以前の状態に映る。
もちろん他の騎手の判断次第では抜け出せる可能性はあったが、それはビッグアーサーと福永騎手の力の及ばない部分である。
となると本質的なレース敗因は4コーナーまでの競馬にあると考えられる。
スタートから二の足で好位5番手へ進出した部分に関しては許容範囲であり、特段問題点はない。
その後シュウジと横並びになったところからが問題で、ビッグアーサーが少しハミを噛んで行きたがったところ福永騎手が強めに御している。そのため同位置にいたシュウジは流れに乗り前方へ、ビッグアーサーは一段後ろへとポジションを移した。
ここが最大の敗因だと思う。
福永騎手には瞬間的に2つ選択しがあったはずである。
『行くか、行かないか』
そして彼は『行かない』を選択した。
その判断を下したことに、福永祐一という騎手の全てが凝縮されているように思う。
前走セントウルSで同じようにスノードラゴンが来た時に、『行く』という判断をし逃げて完勝した経緯がある。
それを考慮すると本番で『行かない』ということはステップレースの内容を否定することであり整合性に反する。また馬群に包まれることや、2番人気のミッキーアイルをマークする意味でも前に行くほうがリスクが少なかったはずである。
それに加えビッグアーサー自身は体調が良く(福永談)、単勝1倍台に支持された力の抜けた相棒である。
しかし『行かない』という選択をした(既に5番手であり調教師の発言はもう意味を持っていない)。
では何故そのような判断になったのか。
ここで思い当たる福永騎手の特性(イメージ)を記してみる。
・マイル以下なら信頼性が上がるが長距離はダメ
・有力馬に騎乗しても折り合えない
・インで直線詰まる
・G1に弱い
・下級条件ではうまい
・騎乗技術はある
基本的にG1級などの個性のある馬に対し、折り合いをつけることが出来ない。なぜなら馬の特性に合わせて折り合うのではなく、福永騎手のやり方に馬を合わさせようとするため。
なのでいつまでたっても馬と呼吸を合わせた折り合いをつけることが出来ない(例:エピファネイア。
騎乗時間の短いマイル以下であれば道中での騎手判断の必要性が低下するとともに、ある程度馬の行く気に任せた競馬が出来るため折り合う力も低下するためうまい。
そういう競馬ばかりしているため、馬の特性を把握する能力が低く、80%の能力を引き出すことが出来るが、生涯最高の競馬など120%は出せない。
自分ではうまく乗ったつもりでも勝てない。上手く騎乗することに重きを置いているため前に届かいことがある(結果ではなく過程を重視)。
自分本位の競馬ばかりであり、どうにかして勝たそうという気持ちが低い。
その場限りの競馬であり、馬を成長させることや課題を克服して目標達成するなどの長期的計画がない。
ここから導かれる答えは、『弱い馬に乗るのはうまいが、競馬を知らない』ということ。
血を後世へ残すことが重要な競走馬にとって、彼のような騎手に騎乗されることは不幸なことである。