嶺太へ
今日はね、お父さんの友達の結婚式で帝国ホテルに行ったんだ。
帝国ホテルだよ。
嶺太が大きくなっても、日比谷の帝国ホテルはあるだろうなぁ。
お父さんが生まれるずっと前からあるんだよ。
重厚で、荘重で…お父さんはこの雰囲気が好きです。
とってもいい結婚式だったんだけど、
お父さんとお父さんの友達の政ちゃんは
調子に乗って、さんざんシャンパンを飲んだのに
「もう一軒行こうか」っていうことになって
タクシーで六本木のホテルオークラに移動して、
老舗のバー、『ハイランダー』に行ったんだ。
2008年9月~2009年9月まで首相をやっていた
麻生さんも行き着けたバーです。
麻生財閥のボンボン首相と非難された麻生さんが
「ホテルのバーは意外と安い」と言わしめたバーがどんなもんか
行ってみたかったんだよね。
まぁ、たしかに1300円/1杯は意外と安いかもね。
すごくカッコいいバーだったよ。
いつか嶺太が酒の飲める歳になったら、一緒に来たいな。
父子はこういう店で語り合うのがカッコいいだろ?(笑)
それから散歩がてら麻布十番まで歩いて帰っていたら、
偶然、お父さんのお父さんに道端で会ってね。
つまり嶺太のジジね。
なんとなくハイランダーの雰囲気に酔っていたお父さんは
久しぶりジジと話をしたんだ。
お父さんさ、20歳くらいの時はジジのことが大嫌いで
よく喧嘩してたんだ。
だけどね、今は違う。
今はさ、児童心理学とか、臨床心理学とか、脳科学とか
いろんな理論で子供の教育について
何が正しいのか、ほんとにたくさん議論されているし、
そういう本もすごくたくさんあるんだ。
でもね、何が正しいのか?ってことよりも、
大事なものがあるんじゃないかなって思うんだ。
ジジやババのお父さんへの育児が
正しい育児の方法だったかはわからない。
でも、完璧な親なんていなくて、
だけど完璧じゃない、正しくもない親が
一生懸命ジジやババのやり方でお父さんを愛してくれたんだなってことは
今、嶺太が生まれて気がついたんだ。
嶺太が生まれてこなかったら、
お父さんはジジやババの愛情の深さに本当の意味で気づかなかったかもしれない。
でも、嶺太がいる今は、
お父さんすごくジジとババに感謝してるんだ。
お父さんの子供だから、
もしかしたら難しい年頃になったら嶺太もお父さんのことが
ムカついて仕方ない時期がくるかもしれない。
それは覚悟してるんだ。
でもね、嶺太。
それでもお父さんは嶺太を愛してるよ。
生まれてきてくれて本当にありがとう。
お父さんにこういう気持ちを教えてくれたのは嶺太のおかげだよ。
大好きな嶺太。
いつかハイランダーでお酒を飲もうな。
お父さんより。