マッシヴ・アタック 最終回 ~激動のロック史 第2弾~
激動のロック史 第2弾 マッシヴ・アタック
マッシヴ・アタック特集7回目!
最終回です!
マッシヴ・アタックが結成時から持っている
本質的な部分が、"コミュニティー・スピリット"だ。
路上の不良たちがレゲエとヒップホップとパンク・スピリットから
「まったく新種の」音楽モードを世に解き放った瞬間。
ぶっといベースとグルーヴを持った音が、薄暗い地下のクラブから
大地をビリビリと揺らした時から変わらずあるものだ。
前作『100TH WINDOW』(2003年)から約7年ぶりとなった5作目となる
スタジオ・アルバム、『Heligoland』。
まずは、そのジャケットのイラストはどうだ?
アコースティックとマルティナ
自分は1st派ですが
今聴いてます。
マッシヴ以外の何物でもない。まさにマッシヴ。
ジャンルを越えた何か巨大なで憂鬱な金属片
「このアートワークは、混乱をきたした人間のコラージュだ。
自分の来し方も行き方も、どの国の人間で、どこの旗を振るべきなのかも
何もわからなくなっている人間。
実は以前ダディ・Gと一緒に考えていたコラージュの延長線上にある作品でね。
当初は俺たち2人の顔をミックスしたコラージュだったんだけど
こっちの方が風変わりで、マンガちっくで、よりシュールに仕上がっていると思う。
2人の顔のコラージュのアイデアに関してはボツにしたわけではなくて
フォトグラ フィーを使って形を変えて存在するんだ。」(3D)
混乱をきたした人間…。
逆に言えば、人種や国家とか、そんな境界が無ければ何も問題が無い。
そして、前作では離れていたダディ・Gと、また手を組んだって事。
さらに僕には、このイラストが"ピエロ"にも見える。
ピエロは、人種や世代を繋ぐピースに成り得る存在だ。
Massive Attack - Babel
じゃぁ、タイトル『ヘリゴランド』は?
ヘリゴランドとはドイツにある島の名前だ。
"HOLY LAND"っていう意味もあるらしい。
「イギリスやデンマーク、ドイツが長い間奪い合い続けた歴史がある島で
いろいろなパーソナリティーが結集しているという意味で
いいタイトルだと思ったんだ。
そもそも最初は、ひとつのフレーズや単語をタイトルにするつもりがなくって
いいのが思いつかなくて。そこである日『Hell Ego Land(「自我地獄の地」)』
っていうフレーズを思いついた。
それに似た音ということで、この島にたどり着いたって感じかな。
島についてちょっと調べてみたら、いろいろと興味ぶかい歴史があって
それでさらに気に入った。アナグラム的な面白さがある地名だとも思うしね。
『Lego Land』にだってなるし」(3D)
ヘリゴランドは2つの島で、昔は陸繋がりの島だった。
それが暴風雨によって分断されてしまった。
なんだか、3Dとダディ・Gと重ならない?
Massive Attack - Girl I Love You
んじゃ、アルバムの内容へ。
ゲストには、ファンにはお馴染みのホレス・アンディ
デーモン・アルバーン(ブラー)
ホープ・サンドヴァル(元マジー・スター)
マーティナ・トプレイ-バード
ガイ・ガーヴェイ(エルボー)
トゥンデ・アデビンペ(TV オン・ザ・レディオ)
といった豪華アーティストが参加。
「俺たちの友人が手伝ってくれている、という感覚だからね。
俺もGも"招いている"という感覚がないんだ。
デーモンなんて長年の友人、ファミリーみたいなもんだし
ガイも有名になる前から知ってる。
マーティナはトリッキーのガールフレンドだった時代からの知人で
常にポッセな一員だし……なんと言えばいいのかなぁ
他のミュージシャンたちからオファーをもらうことももちろんあるんだけど
そうじゃないんだ。俺たちが一緒にセッションして
結果、ハッピーでいたいだけなんだ。」(3D)
「コミュニティー・スピリットという点は、今回のレコードにも
『BLUE LINES』と間違いなく通じるものがあるな。
大勢の人間が関って、コミューン的な雰囲気が強かった。
『BLUE LINES』の本質もまさにそこにあって
あれは実にコミューン的なレコードだったから、そういった独特な
エネルギーという点ではたしかに共通しているな。」(3D)
マッシヴ・アタックが2nd『Protection』以降、サウンドの追及にのめり込み
そのサウンド・システムに飲み込まれていった、3th『Mezzanine』
結果、密室に入り込んだしまった、4th『100TH WINDOW』。
原点回帰とかじゃない、この7年間があったからこそ
必要としたものが"コミュニティー"なんだろう。
サウンド面では、無機質で濃密なエレクトロニックだった『100TH WINDOW』。
「できるだけシンプルに…というか、ナチュラルな状態にとどめておきたかったんだ。
オーガニックというよりはシンプルに。
エレクトロニックであれ、アコースティックであれ、それぞれの響きを大事に
意識しながら作っていったんだ。聴いてすぐ何の音かわかるように…
そう、あたかもその場にいたかのような感覚で聴いてもらえるような音に…
うん、だから、たとえ音そのものは加工されたものであったとしても
響きそのものは違和感なく、同じ部屋のなかで実際に鳴ってる音を
聴いているような感覚…っていうかな。
『100TH WINDOW』は本当に濃密で何層にもレイヤーされていて複雑で
そのぶんミックスも本当に大変だったんだけど今回はまるで違う音楽的体験になった。
まぁ、レコードは毎回そうやって異なる体験であるべきなんだけどね
制作の過程も、聴いた感じも──そうでなきゃ、同じことの繰り返しだなと
作ってる側も感じ始めて、そしたらもう新しいものをクリエイトしていることには
ならないんだから。」(3D)
Massive Attack with Damon Albarn - Saturday Come Slow
僕はこの作品と、1st『BLUE LINES』が同じように感じた。
何が?っていうと、楽曲ごとにブリッジというか昂揚できる部分があるから。
アルバム全体で、一つの作品感の強いマッシヴ・アタックだけど
『BLUE LINES』と『Heligoland』は、ソング集とゆう感を強く感じる。
これはやっぱり、コミュニティ・スピリットが関係しているからだろう。
楽曲ごとに、それぞれの仲間と作り上げていったわけで
その時の関係性や感受性はどうやったって統一できないだろうし
でもそれぞれの化学反応があって、そこで起こった物を一曲単位で
パッケージングするわけだからね。
同じと言っても、そんなとこだ。
マッシヴ独特のダークさは相変わらずだけど
温かさもあり、なんといってもグルーヴィ!
ダブ感こそ薄いけれど、7年間ライブは続けていた結果かな?
マッシヴ・アタックは真夜中に聴くのが良かったけど
このアルバムは夕方ぐらいからでもイケるね。
発売から2か月、まだまだ聴き続けている。
ポップ・ミュージックとしてもイケると思うなぁ~
インターネットの普及により多くの人が
自分の好みな音楽を簡単に見つけれるようになった。
さまざまなジャンルにリスナーは別れていってしまたようだ。
だから、昔の様なメガ・ヒットは生まれなくなり
メジャーの力は衰え、インディーはより自らの音楽を自由に
表現できるようにもなった。
でもどうだろう?
そのコミュニティーは、まだまだ小さく細分化されていくんだろうか?
リスナーの視野は狭まって、ツイッターとかミクシーとか
ネット上だけでのコミュニティーになっていくのか?
僕自身も、音楽の話が出来る仲間がいなくなるのか?
「その音楽、興味ないから…」って。
そんな離れてゆくコミュニティーを繋ぐ音楽が
この『Heligoland』に集まる可能性があると思う。
ポップ・ミュージックだったらね。
by manio
『Heligoland』
<収録曲>
1.プレイ・フォー・レイン feat. Tunde Adebimpe (TV On The Radio)
2.バベル feat. Martina Topley-Bird
3.スプリッティング・ジ・アトム
feat. Robert Del Naja / Grant Marshall / Horace Andy
4.ガール・アイ・ラヴ・ユー feat. Horace Andy
5.サイケ feat. Martina Topley-Bird
6.フラット・オブ・ザ・ブレード feat. Guy Garvey (Elbow)
7.パラダイス・サーカス feat. Hope Sandoval (Mazzy Star)
8.ラッシュ・ミニット feat. Robert Del Naja
9.サタデー・カム・スロー feat. Damon Albarn (Blur / Gorillaz)
10.アトラス・エアー feat. Robert Del Naja
FATALISM (Sakamoto Remix)
日本盤のみのボーナス・トラック 坂本龍一によるアルバム未収録曲リミックス!
激動のロック史 第2弾
マッシヴ・アタックはこれで終了。
ps: はっきり言ってロックの歴史なんて、どうでもいい。
音楽を楽しめば良いんだ。
暇を持て余したら、歴史を辿ってみればいいさ。
マッシヴ・アタック特集7回目!
最終回です!
マッシヴ・アタックが結成時から持っている
本質的な部分が、"コミュニティー・スピリット"だ。
路上の不良たちがレゲエとヒップホップとパンク・スピリットから
「まったく新種の」音楽モードを世に解き放った瞬間。
ぶっといベースとグルーヴを持った音が、薄暗い地下のクラブから
大地をビリビリと揺らした時から変わらずあるものだ。
前作『100TH WINDOW』(2003年)から約7年ぶりとなった5作目となる
スタジオ・アルバム、『Heligoland』。
まずは、そのジャケットのイラストはどうだ?
マッシヴ・アタック ロバート・デル・ナジャ ガイ・ガーヴェイ トゥンデ・アデビンペ マルティナ・トップレイ・バード グラント・マーシャル ホレス・アンディ ホープ・サンドヴァル デーモン・アルバーン
EMIミュージックジャパン (2010-02-03)
売り上げランキング: 2939
EMIミュージックジャパン (2010-02-03)
売り上げランキング: 2939
おすすめ度の平均: 

アコースティックとマルティナ
自分は1st派ですが
今聴いてます。
マッシヴ以外の何物でもない。まさにマッシヴ。
ジャンルを越えた何か巨大なで憂鬱な金属片「このアートワークは、混乱をきたした人間のコラージュだ。
自分の来し方も行き方も、どの国の人間で、どこの旗を振るべきなのかも
何もわからなくなっている人間。
実は以前ダディ・Gと一緒に考えていたコラージュの延長線上にある作品でね。
当初は俺たち2人の顔をミックスしたコラージュだったんだけど
こっちの方が風変わりで、マンガちっくで、よりシュールに仕上がっていると思う。
2人の顔のコラージュのアイデアに関してはボツにしたわけではなくて
フォトグラ フィーを使って形を変えて存在するんだ。」(3D)
混乱をきたした人間…。
逆に言えば、人種や国家とか、そんな境界が無ければ何も問題が無い。
そして、前作では離れていたダディ・Gと、また手を組んだって事。
さらに僕には、このイラストが"ピエロ"にも見える。
ピエロは、人種や世代を繋ぐピースに成り得る存在だ。
Massive Attack - Babel
じゃぁ、タイトル『ヘリゴランド』は?
ヘリゴランドとはドイツにある島の名前だ。
"HOLY LAND"っていう意味もあるらしい。
「イギリスやデンマーク、ドイツが長い間奪い合い続けた歴史がある島で
いろいろなパーソナリティーが結集しているという意味で
いいタイトルだと思ったんだ。
そもそも最初は、ひとつのフレーズや単語をタイトルにするつもりがなくって
いいのが思いつかなくて。そこである日『Hell Ego Land(「自我地獄の地」)』
っていうフレーズを思いついた。
それに似た音ということで、この島にたどり着いたって感じかな。
島についてちょっと調べてみたら、いろいろと興味ぶかい歴史があって
それでさらに気に入った。アナグラム的な面白さがある地名だとも思うしね。
『Lego Land』にだってなるし」(3D)
ヘリゴランドは2つの島で、昔は陸繋がりの島だった。
それが暴風雨によって分断されてしまった。
なんだか、3Dとダディ・Gと重ならない?
Massive Attack - Girl I Love You
んじゃ、アルバムの内容へ。
ゲストには、ファンにはお馴染みのホレス・アンディ
デーモン・アルバーン(ブラー)
ホープ・サンドヴァル(元マジー・スター)
マーティナ・トプレイ-バード
ガイ・ガーヴェイ(エルボー)
トゥンデ・アデビンペ(TV オン・ザ・レディオ)
といった豪華アーティストが参加。
「俺たちの友人が手伝ってくれている、という感覚だからね。
俺もGも"招いている"という感覚がないんだ。
デーモンなんて長年の友人、ファミリーみたいなもんだし
ガイも有名になる前から知ってる。
マーティナはトリッキーのガールフレンドだった時代からの知人で
常にポッセな一員だし……なんと言えばいいのかなぁ
他のミュージシャンたちからオファーをもらうことももちろんあるんだけど
そうじゃないんだ。俺たちが一緒にセッションして
結果、ハッピーでいたいだけなんだ。」(3D)
「コミュニティー・スピリットという点は、今回のレコードにも
『BLUE LINES』と間違いなく通じるものがあるな。
大勢の人間が関って、コミューン的な雰囲気が強かった。
『BLUE LINES』の本質もまさにそこにあって
あれは実にコミューン的なレコードだったから、そういった独特な
エネルギーという点ではたしかに共通しているな。」(3D)
マッシヴ・アタックが2nd『Protection』以降、サウンドの追及にのめり込み
そのサウンド・システムに飲み込まれていった、3th『Mezzanine』
結果、密室に入り込んだしまった、4th『100TH WINDOW』。
原点回帰とかじゃない、この7年間があったからこそ
必要としたものが"コミュニティー"なんだろう。
サウンド面では、無機質で濃密なエレクトロニックだった『100TH WINDOW』。
「できるだけシンプルに…というか、ナチュラルな状態にとどめておきたかったんだ。
オーガニックというよりはシンプルに。
エレクトロニックであれ、アコースティックであれ、それぞれの響きを大事に
意識しながら作っていったんだ。聴いてすぐ何の音かわかるように…
そう、あたかもその場にいたかのような感覚で聴いてもらえるような音に…
うん、だから、たとえ音そのものは加工されたものであったとしても
響きそのものは違和感なく、同じ部屋のなかで実際に鳴ってる音を
聴いているような感覚…っていうかな。
『100TH WINDOW』は本当に濃密で何層にもレイヤーされていて複雑で
そのぶんミックスも本当に大変だったんだけど今回はまるで違う音楽的体験になった。
まぁ、レコードは毎回そうやって異なる体験であるべきなんだけどね
制作の過程も、聴いた感じも──そうでなきゃ、同じことの繰り返しだなと
作ってる側も感じ始めて、そしたらもう新しいものをクリエイトしていることには
ならないんだから。」(3D)
Massive Attack with Damon Albarn - Saturday Come Slow
僕はこの作品と、1st『BLUE LINES』が同じように感じた。
何が?っていうと、楽曲ごとにブリッジというか昂揚できる部分があるから。
アルバム全体で、一つの作品感の強いマッシヴ・アタックだけど
『BLUE LINES』と『Heligoland』は、ソング集とゆう感を強く感じる。
これはやっぱり、コミュニティ・スピリットが関係しているからだろう。
楽曲ごとに、それぞれの仲間と作り上げていったわけで
その時の関係性や感受性はどうやったって統一できないだろうし
でもそれぞれの化学反応があって、そこで起こった物を一曲単位で
パッケージングするわけだからね。
同じと言っても、そんなとこだ。
マッシヴ独特のダークさは相変わらずだけど
温かさもあり、なんといってもグルーヴィ!
ダブ感こそ薄いけれど、7年間ライブは続けていた結果かな?
マッシヴ・アタックは真夜中に聴くのが良かったけど
このアルバムは夕方ぐらいからでもイケるね。
発売から2か月、まだまだ聴き続けている。
ポップ・ミュージックとしてもイケると思うなぁ~
インターネットの普及により多くの人が
自分の好みな音楽を簡単に見つけれるようになった。
さまざまなジャンルにリスナーは別れていってしまたようだ。
だから、昔の様なメガ・ヒットは生まれなくなり
メジャーの力は衰え、インディーはより自らの音楽を自由に
表現できるようにもなった。
でもどうだろう?
そのコミュニティーは、まだまだ小さく細分化されていくんだろうか?
リスナーの視野は狭まって、ツイッターとかミクシーとか
ネット上だけでのコミュニティーになっていくのか?
僕自身も、音楽の話が出来る仲間がいなくなるのか?
「その音楽、興味ないから…」って。
そんな離れてゆくコミュニティーを繋ぐ音楽が
この『Heligoland』に集まる可能性があると思う。
ポップ・ミュージックだったらね。
by manio
『Heligoland』
<収録曲>
1.プレイ・フォー・レイン feat. Tunde Adebimpe (TV On The Radio)
2.バベル feat. Martina Topley-Bird
3.スプリッティング・ジ・アトム
feat. Robert Del Naja / Grant Marshall / Horace Andy
4.ガール・アイ・ラヴ・ユー feat. Horace Andy
5.サイケ feat. Martina Topley-Bird
6.フラット・オブ・ザ・ブレード feat. Guy Garvey (Elbow)
7.パラダイス・サーカス feat. Hope Sandoval (Mazzy Star)
8.ラッシュ・ミニット feat. Robert Del Naja
9.サタデー・カム・スロー feat. Damon Albarn (Blur / Gorillaz)
10.アトラス・エアー feat. Robert Del Naja
FATALISM (Sakamoto Remix)
日本盤のみのボーナス・トラック 坂本龍一によるアルバム未収録曲リミックス!
激動のロック史 第2弾
マッシヴ・アタックはこれで終了。
ps: はっきり言ってロックの歴史なんて、どうでもいい。
音楽を楽しめば良いんだ。
暇を持て余したら、歴史を辿ってみればいいさ。
