植草一秀の『知られざる真実』
2026年1月14日 (水) 選挙で高市内閣を打倒
衆議院解散・総選挙が挙行される。衆院解散は首相の専権事項と言われるがそのような規定は日本の法体系に存在しない。
日本国憲法における衆院解散の規定は第7条と第69条の二つ。
69条は衆議院で内閣不信任案が可決されたときに衆議院が解散される可能性があることを規定している。
7条は天皇の国事行為として衆議院解散を規定している。
7条は69条に基いて解散が行われる場合の天皇の国事行為を定めたものと考えられる。
ところが、7条の国事行為が内閣の助言と承認によって行われると規定されていることから、歴代内閣が7条規定を悪用して衆議院解散を実行してきた。
衆議院の任期が4年であるのに、人気の半ばで内閣が自己に有利なタイミングで総選挙を挙行するために憲法7条を悪用してきた。
このことから内閣総理大臣に衆議院解散権があるかのような説明がなされるが、あくまで一つの解釈に過ぎない。
自己都合による衆議院解散は権力の濫用であるとの見解は有力で、憲法に権力濫用を防ぐための明文の規定を置くべきとの主張もある。
首相に衆議院を解散する「専権」があるというのは一種の俗説である。
衆議院の新しい任期が始まって1年3ヵ月も経過していない。総選挙を実施するには600億円もの費用がかかる。
政治を前に進めなければならないときに予算成立を先送りしてまで衆議院を解散する必然性はない。
高市首相も当初は通常国会冒頭での解散を想定していなかったと見られる。
突如状況が変化して衆議院解散が強行されることになったが、その背景に重大な事情があったと見られている。
韓国で統一協会に対する追及が行われており、その余波で統一協会の実態を明らかにする文書が噴出した。
すでに内容の一部が漏出しているが、統一協会と自民党との深い癒着が示されているとされる。高市首相の名前も多数登場するとのこと。
通常国会の予算委審議で自民党と統一協会の癒着、ならびに高市首相と統一協会のつながりが厳しく追及される可能性が高い。
その国会論戦に耐えられないと想定されることから、急遽総選挙を挙行することにしたと見られている。
政治の私物化と言うほかない。
任期が1年余しか経過していないなかで600億円の費用をかけて、いま総選挙を行わなければならない急迫不正の事態であるとは言えない。
高市内閣自体が予算の早期成立を期すとしてきたのではないか。
メディアが高市内閣支持率が高くなるように工作してきたと見られるが、高市内閣高支持率はフェイクと思われる。
日本政治に三つの重要課題がある。この重要課題に高市内閣がどう向き合っているのかを冷静に考えるべきだ。
第一は政治とカネの浄化。政党助成金制度は企業団体献金禁止を前提に創設された。したがって企業団体献金を完全に禁止すべきだ。この問題に高市内閣は完全に背を向けている。高市首相自身が巨額の政治資金を集めていることも明らかにされている。
第二は日本の平和と繁栄の維持。そのためには近隣諸国と友好関係を確立することが何よりも重要。高市首相は中国との友好関係の蓄積を根底から破壊する暴論を吐いて日中関係を最悪の状況に転落させた。
第三は財政政策の改革。日本財政は20年度に放漫財政の極致に至った。利権補助金バラマキの惨状を呈した。利権バラマキを排し、税負担激増を緩和するべきだ。20年度から25年度に税収が年額で20兆円も膨張した。
これを国民に還元すべき。消費税率5%を直ちに実施すべきだ。
この三つの重要課題に完全に逆行する高市内閣には衆院総選挙で厳しい審判を下さなければならない。
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