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植草一秀の『知られざる真実』

 

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2026年1月19日 (月) 自己都合解散表明の残念な会見

高市首相が記者会見を行い、1月23日に召集する国会冒頭で衆議院を解散し、1月27日公示、2月8日投開票の日程で総選挙を実施する方針を表明した。衆院解散・総選挙が実施されることが確定的になった。

 

衆院の新たな任期が始まってわずか1年3カ月。任期が3年近くも残されているなかで600億円以上の国費を投下して選挙が行われる。予算審議は先送りされ、寒冷地では寒波が到来するなかでの選挙実施になる。

 

本日、1月19日の高市会見で解散総選挙が必要であると日本の主権者が理解することができたかが最重要のポイント。

 

会見を聞く限り、目新しい話はなく説得力は皆無だった。

 

今回の総選挙を高市首相は「自分たちで未来をつくる選挙」と命名したが意味不明。

 

600億円もの費用をかけて4年任期の1年3ヵ月しか経過していない衆院を解散して総選挙を強行。世論調査で主権者多数が解散に反対の考えを示しているが、この判断はさらに強化されるだろう。

 

大原則は任期満了。憲法には内閣不信任案が可決された場合の衆院解散の規定があるが、内閣の自己都合での解散の規定はない。「解散は首相の専権事項」などと言われるが、これを裏付ける憲法の規定も存在しない。

 

天皇の国事行為に衆議院の解散が列挙されているだけで、この規定を悪用しての衆院解散は権力の濫用であるとの批判が強い。

 

通常国会召集が1月23日に設定された時点で冒頭解散の可能性は排除されていたと見られる。その後に方針が変わったと見られる。

 

解散・総選挙を強行する方針に転じた理由が二つあると見られる。

 

第一は自民党調査でいま選挙を行えば自民党が260議席を獲得できるとの結果が示されたこと。

 

第二は高市首相の政治資金疑惑、中国の対日政策が日本経済に深刻な影響を与えることについての国会での追及が厳しくなること、高市首相と統一協会の深い関係を示した統一協会内部文書に関する情報が噴出し、国会論戦で高市内閣が厳しく追及を受ける可能性が高まったこと。

 

この二つの理由から解散・総選挙を挙行する方針が決定されたと見られる。要するに「疑惑隠し解散」、「自己都合解散」ということだ。

 

「政治の私物化」そのものであり、解散・総選挙に大義がない。日本の主権者は高市首相の政治私物化に対して厳しい審判を下すことになるだろう。

 

高市内閣が発足して3ヵ月しか経過していない。いま、最優先の課題は深刻な経済状況への対応。予算審議を先送りして解散・総選挙を強行する理由がない。

 

政権発足からわずか3ヵ月だが、高市内閣の実績は大きい。

 

三つの実績を再確認する必要がある。

 

第一は「政治とカネ」問題への対応を放り投げたという実績。驚くべき行動だった。自民党が高市氏を新党首に選出した際、自民党は「解党的出直し」を掲げた。

 

「政治とカネ」で自民党は24年総選挙、25年参院選に惨敗。この現実を踏まえて「解党的出直し」を掲げた。ところが、高市首相が示した回答は問題の放棄だった、「裏金がどうした内閣」が発足した。

 

第二は日中友好関係の破壊。11月7日の衆院予算委での高市「台湾有事発言」は日中間の外交関係の積み重ねを根底から破壊するものだった。

 

その理由はこれまで細かく丁寧に説明してきたので省略する。

 

第三は「利権バラマキ財政への転換」。日本財政は2020年度に想像を絶する利権バラマキ財政を実行した。

 

21年度から25年度まで、その修正が実行されてきたが、高市首相はこの流れを再逆転させた。「積極財政」は「利権支出バラマキ」でなく「大型減税」で実行すべきだ。

しかし、高市内閣は大型減税を封印して利権バラマキ財政に突き進んだ。

 

この三つの実績を踏まえて高市自民に主権者が審判を下す。

 

今回選挙の意味は「高市自己都合・疑惑隠し解散を審判する選挙」である。

 

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