「成瀬さん…」
「芹沢…さん…」


何故だろう。
自分の部屋に殺人犯がいる。


「言ってたじゃないですか」
「何を…ですか」
「タロットカードが…あなたに…っ」


私を真正面から抱きしめて、殺人犯は切実そうな声を出した。
その腕から逃げ出そうと試みると更に強く抱きしめられ、そのまま壁へと押し付けられる。


「どういうつもりですか」
「俺のせいであなたまで…すみません」
「謝る必要など…」
「いえ…ッすみません…成瀬さん…」


“成瀬”さん。
あなたが私を“成瀬”と呼ぶ度、自分が成瀬領であることを否定したくなる。


何故あなたは私に謝るんです?
何故あなたは僕に謝ってくれないんです?
ずっとずっと、僕は待っていたのに。
弟を“死んで当然”の人間にされたあの日から。
2度、弟を殺されたあの日から。
僕はずっと待っていたのに。
あなただけを見て生きてきたのに。


「離して…ください」
「成瀬さん…っ」


その名で呼ばれれば呼ばれるほど、自分の中の間中友雄が明確に浮き彫りになっていく。


「俺の気持ち…わかってください」
「っ…んンッ…ぁ…芹沢…さ…」


隠したはずのキレイな自分が、殺人犯によってケガサレル。


「好きなんです…」


何故私なんですか?
何故僕じゃない?


ガチャッと後ろ手にドアノブを握りしめた。


僕のことを愛してください。
僕から全ての愛を奪った、そのあなたにカセラレタ罰を。
生きるということの愚かさを。
僕の前で懺悔してください。
私と同じ殺人犯が救われる唯一の方法を、僕があなたに与えます。


ゆっくりと開いた扉から赤い光が滲み出した。


陰った色は血のような生々しさを放ち、僕とあなたを包み込む。
なんて、キレイなんだろう。
僕が復讐を思い描いて来た世界にあなたを招待しましょう。
さあ喜んでください、あなたが1番最初のお客様です。
そして。

「あっ」


1番最後の、お客様です。







「僕ヲ愛シテクダサイ」













fin...


直人×領(・∀・)

ドラマにもいろいろな楽しみ方があるんです(-∀-)




もう涙が止まらない。


この夏、っていってもこっちは冬だがまぁこの約3ヵ月。


ここまで真剣にドラマを見たことなんてないよ。


連ドラにあんまり興味がなくて。


こんなに良いドラマってあるんだなって教えてもらえた。


最初、舞台ではなくドラマであなたの演技が見れると聞いてすごく嬉しくて。


同時に心配や不安もあって。



すごいよ、リーダー。



そんな心配一切不要だったね。


最初のほうはたどたどしいところも多かったけど。


どんどんそれが減っていって。


どんどん引き込まれていって。


最後の芹沢と成瀬のシーン。


10回以上リピってもまだ涙が出てくるよ。



成瀬=大野としては見れなかった。


成瀬=友雄



あなたは完全にドラマの中に生きていました。


そして逝ってしまいました。


罪を償う事なんて出来ないのかもしれない。


相手の心が許しても、当人が本当に罪を感じているのならば


成瀬が叫んだように


自分が自分を許すことはできないと思います。


故に罪は罪のまま消えず残り続けてしまう。


それはきっと成瀬の中にも、芹沢の中にも。


だから相手に許され更に自分を許す必要があって。


最終回のラスト17分。


その点において芹沢も成瀬もお互いの罪を償うことが


最後の最後で出来たんじゃないかと。


もちろん他にも償わなければならない罪もあったけど


それでもあの二人が解放されたことが大きかった。



他人を許すことは難しい。


でもそれ以上に自分を許すことは難しいのかもしれない。



お互いの死をもってでしか終わらせられなかったのが辛いよ。


表裏一体の二人。


似ているようで相容れないような。


それでいて不思議な絆で結ばれているようなそんな二人。


お互いがお互いを許せたことは


そして蝶が暗いトンネルから抜け出せたことは


きっと“魔王”というドラマの中での救いになったと思う。



ラスト17分。


これはもう最高だとしか形容できない。


成瀬と芹沢が演技しているように見えなかった。


心で動いてた。


いろんな人がいるからわからないけど。


私にとってあのたったラスト17分で本当に魔王を見てきてよかったと


こっちまで救済されたように思えた。



ありがとう。


純粋に楽しかった。



生田さんの日記に書かれてあった記事を読んでも泣けた。


大野くんが自分から電話するなんて。


しかも放送直後に。


ありがとうと言い合えるような


そんなドラマに出会えて本当に良かったね、って。



ありがとう。


魔王スタッフの皆さんもありがとう。


もちろん他の役者さんも。


みんな、みんなありがとう。



ありがとう。




お疲れさまでした。