すべての調和はひとつがの、

崩れて落ちてしもうては、

もはや調和でありはせぬ。

調和というは紙一重。

ひとつ欠ければ崩れ去る。

ひとつが狂えば、皆狂う。

それが調和というものぞ。

ひとつが多であり、多がひとつであるぞ。

それが神の心であるぞ。

ひとつが多を含み、

多がひとつを含む。それがこの世界じゃ。

神じゃ。この宇宙じゃ。

ひとつをおろそかにして、多は成り立たぬ。

それゆえの立て替えじゃ。

人はそれぞれこの世では、

うれし涙と苦しみの、

涙を流しておるけれど、

こたびの立て替え終わりては、

うれし涙の世となるぞ。

人の思いのその熱さ、

己の人生だけでなく、

他人の生きたその道を、

思うて流すその涙、まことに尊きものなるぞ。

そなたも人の子、神の御子(みこ)。

何もかわりはないのぞよ。

人の心をくみとりて、人の流したその涙、

わかりてやればそなたもの、神の心を持ちたのぞ。

人の歴史の積み重ね、悪も顔出すことあれば、

神が顔出すこともあ る。

人の生きざまその中は、天と地獄の行き帰り。

そのことわかりてくだされよ。