【284】福山城で風を楽しむ | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

【283】からのつづき


バーでジャズを楽しんだ翌朝は、ゆっくり湯に浸かってから10時にホテルを出て、三原駅の新幹線ホームに上がる。


旅の3日目は、午前中に尾道を楽しんでから福山に移動し、「のぞみ」で帰京の途に就く予定だったが、【274】~【278】で紹介した通り、尾道散策を2日目に繰り上げ十分に満喫できたので、このまま福山に向かうことにする。

やってきたのは、昨日福山~東広島間で乗車したのと同じ500系(写真手前)。

特に選んだ訳ではないけれど、2日続けて東海道・山陽新幹線のかつてのエース500系に乗ることができてラッキー、てな心持ちで3日目の旅をスタートさせる。
わずか2駅15分ながら500系の旅を楽しんで福山駅のホームに降り立つと、目の前に福山城が見えている。
小田原、掛川、姫路など、新幹線の車窓から目にすることのできる城は他にもあるが、福山城の線路からの近さは群を抜いている。

ということでコインロッカーに荷物を預けて、福山城へ。
いったん新幹線側から白壁がまばゆい天守を見上げたあと裏手に回ると、壁に鉄板が貼られていて破風の白と壁面の黒が織りなすコントラストが美しい。

かつて海に面していた新幹線側(南側)に比べて守りの弱かった北側の防御力を高めるため鉄板を貼ったかつての姿を「令和の大普請」で蘇らせたとのことで、いつも新幹線から見る福山城とは大きく印象を異にする。

チケットを買い天守に入ると、大改修による成果か展示に視覚効果技術が多用されているほか、バリアフリー施設も整えられていて、昨年訪れた熊本城を思い出す。

エントランスのスクリーンで、城好きで知られる落語家の解説で福山駅は福山城の城郭内に建設されたことなどを学んだのち、各階の展示を見てから最上階「天空の間」に上がる。
城が駅に近いのではなく、駅を城内に造ったのだという先ほどの説明を南側の景色で再確認したあと、北側に回る。
風を浴びながら築城から400年間の福山の歴史に思いを致していると、右奥の細長いマンションの屋上に「福山自動車時計博物館」の文字が目に入る。

このあと向かおうと考えていた場所の方角が分かったものの、高い位置から距離感のアタリをつけるのは難しく、徒歩で行くことができるのか分からない。

そもそも看板のある場所と、博物館の位置が同じという保障もない。

さて、どうしようかと考えながら城を出て駅に戻ると気温が30度を超えており額を汗が伝う。

こりゃ無理しない方がよかろうと、駅前で客待ちをするタクシーに乗り込んだ。
(つづく)