【136】京王線で銭湯巡り⑧ | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

関東南部では冬晴れが続き、毎日空気がカラッカラ。


そんな時季には、大きな湯舟から立ちのぼる湯気で体と心を潤したい。


という訳で、「京王線湯(せんとう)スタンプラリー」2冊目最初の銭湯に選んだのは、杉並区の「ゆ家 和ごころ 吉の湯」(以下吉の湯)さん。


京王井の頭線永福町駅とJR高円寺駅を結ぶ路線バス「高45」系統の松ノ木住宅バス停が最寄りなので、定期券が使える中央線で高円寺に向かい永福町行きに乗り込む。

同系統は昼間15分おきの運転で、関東バスと京王バスが交互に走っている。

京王電鉄のスタンプラリーだから、京王バス便を選びたいところだが、上の写真に写っている三菱ふそう「エアロミディME」(ME)に乗っておきたかったので関東バス便をチョイス。

MEは2002~07年に販売された幅2メートル、全長7メートルの小型バスで、都区内では台東区のコミュニティバス「めぐりん」や日本橋周辺を循環する無料バス「メトロリンク」などでも活躍していた。

いずれも製造から15年以上が経過して他型式への置き換えが進んだことから、気軽に乗るのが難しくなってきており、吉の湯さんに行く時にはポンチョで運行される京王バスではなく、関東バスのMEに乗ろうと決めていた。

乗り場に現れたMEは、関東バスのキャラクター「かんにゃん」のラッピングが施されており、猫好きやキャラ好きの方が喜びそう。
バスは高南通りを進み青梅街道との交差点を右折、丸ノ内線新高円寺駅で客を半分ほど入れ替えて発車すると、すぐに左折して商店街を五日市街道に抜ける。

しばらく五日市街道を走り、成田東1丁目で左折すると、この系統に小型車が投入される理由となっている松ノ木エリアの狭隘路を進む。
高円寺駅から15分ほどの乗車で松ノ木住宅バス停に到着。

バスを降り住宅街を7~8分歩くと、お遍路スタンプラリー以来の訪問となる吉の湯さんの建物が冬の晴れ空の下、午後の陽光に照らされている。
チケットを買ってフロントでスタンプをいただき、服を脱いで体を流す。
天井が高く広々とした浴室を囲むようにカランと立ちシャワーが壁際に並び、中央にジェットバスや電気湯の浴槽が鎮座する関西に多いセンターバスレイアウト。

この日は「よもぎ湯」となっており、洗濯ネットのような網にそれらしき葉がギッシリ詰められ湯に浸かっている。

戸を開け表に出ると、サウナ室と水風呂、半円形の高濃度炭酸泉、壺湯があり、水・土曜日になると壺の中は麻布竹の湯さんから運ばれる温泉で満たされるとのこと。

ひとり炭酸泉に浸って手足を伸ばして青空を見上げると、中央線の高架からいつも目にしている高圧電線の白い鉄塔がすぐ近くにある。

雷の時季には怖くて露天には出られないなぁ、なんて思いながら、立ち上る湯気と師走の澄んだ空気を吸い込んで、今年の仕事を無事に終えた解放感を噛み締めた。