【84】アジ刺しで一杯 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

【83】からのつづき


平和通り商店街の2階にある海鮮食堂へと上がる階段で順番を待っていると、中から店の方が出てきて、「いま召し上がり始めたお客さまが多いので、しばらくお待ちいただきます」とおっしゃり店内に戻っていく。


13時の熱海にしては列が短いなぁと思っていたが、直前に客が入れ替わったばかりのようで、ガラス越しに店内の様子をうかがうと、確かに食べ始めの雰囲気が伝わってくる。


今日は、ただの観光客になると決めているので腹はたたないが、砂浜で熱せられた後に急な坂道を上がってきた体からは汗があふれ、頂き物の会津木綿の扇子で自分と息子の体に風を送る。


30分ほど待つと若いグループ客が次々に出てきて、入れ替わりに小上がりの座敷を案内される。


耐えた分だけ、今日最初のビールがうまい。

息子はマグロいくら丼、私は金目鯛煮付け定食、その他に刺身盛り合わせ一人前とアジ刺身を注文。

ビールのグラスが空になり熱燗をお願いすると、静岡にいることを思い出させてくれる花の舞が熱めで供される。

花の舞は静岡県内で高いシェアを誇る日本酒で、浜名湖の北にある酒蔵には6年前に訪問したことがある。
腹いっぱいになり、遠近両用メガネで視界が歪む足下に気をつけながら階段を降りて、涼を求めて駅ビルに駆け込んだ。
(つづく)