【69】高崎伊香保線乗り通し | 酔いどれパパのブログ

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【68】からのつづき


徳冨蘆花記念文学館を出ると、先ほどまでの雨は上がっており、歩いて2分ほどで伊香保案内所バス停に到着。

乗り場は、県道33号がヘアピンカーブを描きながら下り坂から上り坂に転じる地点の脇にあり、川の刻んだ谷底のような地形の中にある。

スマホで地形図を確かめると、前後には川の流れが記されており、暗渠にしてバス乗り場のスペースを確保したものと思われる。

すでに高崎駅行きのバスが停まっているものの、まだドアは開いていない。
脇には年季の入ったバス会社の建物があり、人の気配は感じられないが乗務員さんの運行管理上の休憩施設として使われているのかも知れない。
発車2分前になると、この建物とは違う方角から高校生のような若い見た目のドライバーさんが現れてドアを開ける。

発車時刻になり、私の他に2人を乗せて出発。残念ながら期待していたベテラン車両ではなかったものの、初めて乗り通す路線なので、気持ちが浮き立つ。

伊香保温泉地区に入ると、次々に客が乗ってきて、県道33号から右に別れて水沢地区に向かう県道15号前橋伊香保線に入る頃には満席に。

高崎~浜川・箕郷・水沢~伊香保線は、70近い停留所を経て約1時間20分をかけ高崎駅と伊香保温泉地区を結ぶ、観光輸送と生活移動を兼ねた路線だが、今のところ観光客がほとんど。

皆さん高崎駅まで乗るのかなぁ、と思っていると県道15号に入って3分ほどの佛光山前バス停で5人ほどが降りる。

右手には台湾仏教の臨済宗佛光山寺の日本総本山である法水寺が見えており、左手には上毛の山々が雲の切れ間から顔をのぞかせている。

バスはカーブを交えた坂道を下って、観音様とうどんで知られる水沢地区に入ると次々と客が降りていき、トトロの置物がバスの到着を待つ上の原に着くと10人以上が下車して、車内はガラガラに。

途中、昨日乗った関越交通バスの3080号車とすれ違い、今日は351ダイヤで活躍しているのを確認。

バスはさらに坂を下り、上越新幹線の高架をくぐって上野田交差点を右折すると、県道15号から県道26号高崎安中渋川線に入る。

上野田交差点近くには、日本中央バスの「上野田四つ角」という折り返し場があり、前橋駅行きのバスが発車を待っている。

このあたりまで日本中央バスが来ていることを初めて知ったが、いずれ乗りに来たいと思う。

バスは吉岡町から榛東村に入り、地元客を乗せながら若手ドライバーの慎重な運転で進む。

榛東村から高崎市に入ると、この路線を管轄する箕郷営業所の場内を1周してから停留所に到着。

営業所の奥には、今回会いたいと思っていた古バスがナンバーを切られた姿で休んでおり愕然としたが、もう1台は現役のようでひと安心。

(いずれも乗車中のバス車内から撮影)

箕郷営業所から高崎駅までは去年の今ごろ乗っているので、見たことのある風景の中を走りながら、飛び石状に停車する停留所で地元客を乗せ、再び満席に近い乗車率を回復する。

高崎駅到着後には、22分の待ち合わせで発車する上野東京ラインに乗り継いで上野に向かおうと考えていたが、ドライバーさんの慎重な運転を反映してか15分ほど遅れている。

高崎の市街地に入ると交差点で停まる場面が増えたものの、15分の遅れをキープしたまま高崎駅に到着。

Suicaから1330円也を差し引かれてバスを降り、駅への階段を急いで上がった。
(つづく)