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次に参加予定の上土でのイベントは17時スタート。
それまでの時間にひと風呂浴びようと松本バスターミナルにやってきたのだが、浅間温泉方面はセイジ・オザワ松本フェスティバルに向かう客で混雑しているので美ヶ原温泉行きのバスに乗車。
日中でも30分間隔で運行されている美ヶ原温泉線は、各20分間隔で運行の信大横田循環線・横田信大循環線と並んで松本市街地のメイン路線。
美ヶ原温泉線はかつて、バス会社内で「ヘルス」と呼ばれており、例えば残業で美ヶ原温泉線を2往復乗務することを「時間外でヘルス2本飛ぶ」などと言っていた。
そのバス会社(正確には鉄道会社)のグループ会社が経営していた美ヶ原温泉の日帰り温泉施設「松本ヘルスセンター」に由来すると聞くまでは意味が分からなかったが、旅客案内とは異なる路線名の社内通称は、どこの会社・営業所にもあるだろう。
2カ月前にアルプス公園線を往復した時と同じタイプの元神奈中ノンステップバスは、地元客を降ろしながら市街地を抜けて美ヶ原温泉のある里山辺地区に入り、私のほかに観光客らしきグループ2組を乗せて高台へと上がっていく。
狭い坂道を辿った先に建つホテル「翔峰」前を過ぎると、今度は急な下りに転じて対向車をギリギリで交わしながら里山辺の平地に降りる。
翔峰は、かつての松本ヘルスセンターが生まれ変わったもので、やはりバスと同じグループの経営であることから、わざわざ勾配を登って大回りしてから平地に降りるラケット状のルート設定になっている。
松本駅から約30分で美ヶ原温泉停留所に到着。

所定では松本バスターミナル発車から21分後に到着のダイヤだが、松本駅前周辺の道路混雑で10分ほど遅れていたため、われわれを降ろすとバスは時間調整することなく美ヶ原温泉バス停をあとに、松本バスターミナルへと戻って行った。
(つづく)