いよいよ佳境を迎えつつある、ドイツ・ブンデスリーガ。優勝はレバークーゼンに決まったが、下位に目を移せば激しい残留争いが繰り広げられている。

 

第31節終了時

 

14位 ウニオン・ベルリン 30(-24)

15位 ボーフム      30(-25)

16位 マインツ      28(-17)2部の3位とPO

17位 ケルン       23(-30)降格

18位 ダルムシュタット  17(-43)降格決定

 

第32節はウニオン・ベルリンのホーム『アン・デア・アルテン・フェルステライ』にてウニオン・ベルリンVSボーフムの直接対決!! 終盤にこんな勝ち点6マッチを見られるなんて。

ちなみに第31節ではマインツVSケルンの直接対決があり、引き分けに終わっている。これも面白い試合だった。

 

 

さて、ウニオン・ベルリンVSボーフム。ホームの圧倒的な声援を受けるウニオンだが、序盤からボールホルダーを激しくつぶしに来るボーフムの守備に苦しむ。

 

 

ボーフムは15分、ロングボールにホフマンがヘッドで競り勝ち、司令塔のシュテーガーが拾うと、右サイドのブロジンスキへつなぐ。ブロジンスキーは右サイドをドリブルで上がると中央へパス。ヴィテクが体を折りたたみながら左足インサイドでシュートを放ち、ネットを揺らす。アウェイのボーフムが先制。その後もボーフムが畳みかけ、31分、ヴィテックがこの日2点目となるゴールで追加点。36分には、ケビン・シュロッターベックが決め、なんと前半だけで0-3でアウェイ・ボーフムがリード。ちなみにケビン・シュロッターベックはドルトムントに所属すニコ・シュロッターベックの兄。

 

 

後半、7アーロンソンと11ベディアを投入し反撃に出るウニオン。「鉄のウニオン」がこのまま黙っているわけにはいかない。もはや崩れてしまった、「ホーム不敗神話」を取り戻したい。58分、NO14、ヴェルテセンが左ハーフスペースでゴゼンスから横パスを受けると、ゴールまでかなり距離があったが、一瞬のスキを見逃さず右足を振りぬく。ややアウトカーブのかかったシュートがボーフムのゴールに襲い掛かり、ネットを揺らす。このスーパーゴールでウニオン・ベルリンが反撃の狼煙。さらに61分、ベディアのゴールで2-3と1点差に追い上げる。

 

 

しかし、ここで下を向かないのがボーフムだ。

70分、アントヴィ・アジェイのロングスロー。

(※ここで余談だが、ボーフムのロングスローは厄介だ。FCAも22-23シーズンの残留争い直接対決でずいぶん苦しめられている。)

で、この左サイドからのロングスローがシュテーガーに渡ると、シュートを放つ。このこぼれ球をパスラックが拾うと、中央へフワリとしたクロス。これにCFのホフマンがヘッドで合わせ、ゴール!「The センターフォワード」のホフマンが、ウニオン・ベルリンに傾きかけた流れを引き寄せる。

 

 

73分、ウニオン・ベルリンの左サイド・ゴゼンスがポケットへ柔らかいクロス。アーロンソンが走り込み胸トラップから巧みなステップでDFを振り切るとゴール前へボールを送る。これをフラーバッハがプッシュ。ゴールに押し込み3-4。一点差に詰め寄る。

 

 

終盤、追いつきたいウニオン・ベルリンが猛攻を仕掛けるが、ボーフムはGKリーマンを中心とした堅い守備で応戦。司令塔のシュテーガーも中盤でキープして時間を作るという、イヤな(ウニオンにとって)働き。この「NO7」はボールを奪われないし、相手を剥がすのもうまいし、ボーフムの柱だ。

 

 

ATの5分も過ぎ、終了のホイッスル。崩れ落ちるウニオンの選手たちと歓喜に沸くボーフム。アン・デア・アルテン・フェルステライのサポーターに勝利を届けられなかったウニオン・ベルリン。もしハイデンハイムVSマインツの結果、マインツが勝利すれば残り2試合で16位に後退する事になる。