我らがFCアウクスブルク。23-24ドイツ・ブンデスリーガで第28節終了時で勝ち点36で7位につけている。ここ数シーズンは残留争いの順位が指定席だったが、すでに応援目線で目標とそいていた勝ち点36を達成!現在は得失点差マイナス1だが、第27節終了時では得失点差がプラス1だったのだ!

21-22シーズンからブンデスリーガを本格的に観ているが、FCAの勝ち点がプラスになったのは初めてだと思う。

レバークーゼンやシュツットガルトがまるで「おとぎ話」のような躍進を遂げているが、アウクスブルクのここまでの躍動も目をみはるものがある。

今回の記事ではその要因を探っていきたい。

 

①新加入の右サイドバック・ムバブ

まず大きいのはシーズン前に補強したムバブの存在だ。フラム(イングランド)から加入したこの右サイドバックの存在はとてつもなく大きい!昨シーズンまで同ポジションでレギュラーを張っていたグムニーも悪くはないが、新加入のNO43は異なる武器を持っている。 グムニーはどちらかと言えば安定感を長所とするサイドバックで、大崩れしない守備が魅力であった。ムバブはドレッドヘアーの長髪をなびかせ右サイドを駆け上がる攻撃的サイドバックだ。昨シーズンまでアウクスブルクの攻撃はイアゴのいる左サイドに偏りがちだったが、ムバブの加入により左右両サイドからバランスよくアタックできるようになった。

ムバブがボールを持つと持ち味のスピードと技術で目の前にいる相手を1枚剥がすことができる。上半身の動きで相手の重心をずらし逆をとるドリブルが抜群に巧く、かつボディバランスが良いため簡単には倒れない。ゴールライン際まで深く入り込んだ位置からの柔らかいクロスも秀逸で、今シーズンはここまで2アシストを記録している。

ムバブの存在がアウクスブルクの攻撃に厚みをもたらしているのは間違いない。

 

②復活したエース・バルガス

僕は、誰が何といおうとアウクスブルクの攻撃にとって最も重要な選手はルベン・バルガスだと思っている。デミロビッチはもちろん素晴らしい選手だが、やはりFCAにとってバルガスの存在感は抜群だ。バルガスの魅力は何といっても数的不利でも一人で運んでいけるところだ。2~3人に囲まれたとしても、自陣から相手のゴール前まで一人で運ぶことができる。重心を低くしてボールを持つ姿勢が特徴的で、「あ、バルガスだ」と一目でわかる。最も得意とするプレーは左サイドからカットインして右足で放つシュート。

その威力はブンデスリーガでも屈指だろう。

22-23シーズンは負傷の影響であまり稼働できなかった。『ワールドサッカーダイジェスト』のシーズン完結号では「Dissapointed」の評価をつけられてしまったぐらい、不本意なシーズンだった。しかし今シーズンはここまで負傷欠場がなくフル稼働できている。第28節終了時で26試合2ゴール4アシストを記録している。

 

③圧倒的な存在感、デミロビッチ

ここまでの躍進は、今季から主将に就任したNO9、デミロビッチの存在は絶対に欠かせない。第28節終了時で27試合15ゴール8アシスト。チームとして記録している45ゴールのうち半分以上に関与している。デミロビッチの最大の持ち味はシュート技術の高さ。どんな体勢でも枠にもっていくシュート技術を持っており、ボールを持った時からゴールへの道筋を描くことが出来ているという印象だ。特に圧巻だったのは第11節のVSホッフェンハイム。左サイドで相手と競り合いながらボールをキープすると、さらに奪いに来る相手の勢いを利用して入れ替わり、中央へドリブルで侵入しつつ、ややマイナス方向へボールを置き角度をつけると、右足でファーサイドへ突き刺すビューティフルゴール!ホッフェンハイムのGK・名手バウマンもどうする事もできないスーパーゴールだった。そして決めるところで決める勝負強さ。ドルトムントやライプツィヒ相手にもゴールを決めており、この好調を維持できればシーズン20ゴールの可能性もある。

 

 

 

ムバブ、バルガス、デミロビッチ。

この3人は特別な選手だ。今シーズンの活躍により、きっとビッグクラブから目をつけられるだろう。僕はこの3人はバイエルン、ドルトムント、ライプツィヒ、レバークーゼンのブンデス4強でもレギュラーを張れる力を持っていると思う。移籍する可能性があるのは、寂しいが仕方ない。

さあ、それよりもうすぐ第29節のウニオン・ベルリン戦だ。まだ残留を決めたわけではない!目標はあくまで一部残留。気を抜かずにいこう!